2.お前だれ?
気付けば俺は暗闇の何もない所にいた
(天国か、地獄かどこかわかんねぇが、……視界暗いのやめてもらっていいですか?俺、怖がりなんで)
ーーーチチチチッチチチチッチチチチッ
いきなり鳴り出す機械音
(うるせぇな、死後の世界にも目覚ましがあんのかよ。しかも俺は起きてr「はやく起きなさい!!何時だと思ってんの!?」
「!?!?」
視界が突然明るくなった
「早く準備しなさい!」
ババアが忙しなく窓のカーテンを開けている
「…俺は死後の世界で寝てたのか?」
(しかし、死後の世界でまだ生きてるババアも拝めるなんてできたシステムだな)
「……あんた何言ってんの?寝ぼけたこと言ってないではやく顔洗って制服着替えなさい」
「制服?俺は高校卒業したばっかだが」
俺は高校卒業後の春休みに交通事故で死んだ
(なに、死後って設定や年齢まで変わっちゃうわけ?)
バシッ「ーーーっ痛ってぇ…」
(……痛い?ん、痛覚?死んでんだから痛覚はおかしいだろが)
「あんたは今日から高校3年生でしょうが!!!!」
そう言い残しババアは部屋を出て行った
「………………?」
部屋に貼られたカレンダーに目をやる
(…2020年4月、
俺が死んだのは2021年……
まさかこれがタイムリープってやつか⁇なんか痛覚あるし、死んでないっぽいし!!)
「…すげぇ俺」
(これでやり残した事もできるし、あの時の事故も防げるじゃねえか!!!!)
ぐぅ〜…
ちゃんと腹も減る、生きてる証拠だ
「…とりあえず朝飯食うか」
ガチャ
俺はリビングに直結してる部屋の扉を開けた
「俺、先に朝メシ食う…わ「なんでパンがないわけ?わたし朝はパン派って言ってんじゃん」
スウェット姿の女がババアに言ってる
(くそ、ババア今日もパン買い忘れか
俺も朝は生粋のパン派だ
……………………………………いや、お前だれ?)