14.追放した人々①
「ハーレムなし」とうたっておりますが、このパーティーだけはハーレムパーティーです。話の都合上の設定ではありますが、苦手な方には申し訳ございません。(メインでは出てこない予定です……)
俺は長剣使いのハヤト。Sランクパーティー「赤い連撃」のパーティーリーダーだ。俺の放つ連撃について行ける者は居ない。俺はパーティーメンバーは女で揃える主義だ。そして、まあなんだ。冒険者をする男のロマンと言ったらハーレムパーティーだろ?
一人目は、攻撃魔術の使い手のスノウ。彼女は一度にたくさんの氷の刃を展開し、敵を殲滅する。その名の通り淡い水色のボブショートに、お揃いの水色の瞳。性格はやや冷淡だが、そこがまたいい。ローブの下のグラマラスな身体もそそられる。
二人目は、弓使いのフォリン。その弓の速さと正確さは神業だ。彼女はエルフでストレートロングの金髪にエメラルドのような瞳を持ち、非常に顔立ちが美しい。性格は陽気で享楽的。スレンダーな女っていうのもまた別の良さがある。
三人目にかつていた、回復師のリリー。淡いピンクブロンドの長い髪をお下げにしていて、瞳は髪よりは濃いローズクォーツ色だ。顔立ちは少女のように愛らしい。この純情そうなところが良かった。コナかけてやったのに俺になびかなかったから、ハルムのダンジョンの『奈落』に突き落としてやった。
ちなみに、三パーティー同時に追放劇を繰り広げてしまったと知った時は、気まずさと、「バレたらまずい!」と焦ったが……そこは同じ穴のムジナ。口裏をあわせて、「三人とも誤って自分で落ちた」ことにした。
そして、新たに三人目になった聖女のアスカ。肩までの長さの情熱的な赤い髪と、ガーネットの瞳を持っている。
ある日、俺たちはギルドで当然余裕で攻略できるはずのキメラ退治を受注した。
「今日も余裕でこなして、うまい酒で祝杯あげようぜ!」
「祝杯ってよく言えるね〜、あの子落としたばっかりなのにさあ」
フォリンがケラケラ笑う。
「まあ、あの子攻撃全然役に立たなかったから、お荷物だったしね……」
と冷たく切り捨てるのはスノウ。
「私だったら光魔法も使えますから、もっとお役に立てますよ!」
張り切るアスカ。
そんなノリでいたのに……。
俺たちの誤算は、リリーを追放したところから始まったのだ。
なんだか今日は動きがモタモタする。剣の切れ味も悪い。フォリンの矢も当たりが悪く外してばかり。スノウは、まだキメラの足止めに手間取っている。
俺はイライラしていたところに、キメラの毒の尾が近づいているのに気づかず、尾の先端に腕を掠ってしまった。目眩がする。
「おい!毒を治してくれ!」
俺が怒鳴る。
と同時に、キメラが全体攻撃で炎を吐き出した。
「「「回復して(しろ)、早く!」」」
「範囲回復」「解毒」
そんな後手後手の決まらない戦闘を繰り返していたら、聖女のアスカが怒鳴り出した。
「もう私魔力残ってないわ!こんなのやってられない!」
そう言って帰ってしまったのだ。回復役がいなければ俺たちの命はない。俺達も当然逃げ帰った。
ギルドに帰ると、アスカは俺たちのパーティーから勝手に抜けていた。
かわりに回復師を入れ替わり入れてみるが、やっぱりぱっとせず、攻略は失敗続き。
気づいた頃には、俺たちはBランクパーティーにまで身を落としていた。
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