番外編 リラの気持ち
今日はカレン嬢の誕生日。
午後から行われる為、午前にある人物を呼び出した。
「よう!ライラック!なんの様だ?」
「なんの様だ?じゃないよ。
聞いたんだけど、どうやらカレン嬢の婚約者は君じゃ無いらしいね?」
「そうだけど?」
彼は自分が婚約者になる方が可笑しいといったように小首を傾げている。
「ていうか、今の人格も揺れてるけど大丈夫か?」
「は?」
「え?」
「…今の人格?」
「あぁ~なんかずっと違うなって思ってたけど、君違うだろ?
でもライラックだから、いっかって思ってた!」
「…何やそれ。流石やな、知ってたんか」
「お!やっと見せてくれた!会う度になんか口元ボヤけてんな~、無茶な事やってんな~って思ってたんだよね!」
バレていた様なので術を解くと、エディは嬉しそうに笑う。
全部思ってたなら、言わんかい。苦労しててんぞ。
「しかも、揺れてるって何や」
「ん~精神的な揺れ?良く分かんないけど!」
流石脳筋、感覚の男。
ライラックやい、前々から感じてたけど俺はコイツとは仲良くなれないかも。ごめんやで。
「そりゃそうや。
好きな女の好きな奴と喋っとんねん」
「好きな女?」
「はぁ…。ほんまに阿呆や、既にしんどなってきた…。
その様子やとほんまに何とも思って無いねんな。
彼女には悪いけど、俺の好きな女はカレンや。
カレン=アンバート。
俺を救ってくれた、健気な少女や」
「えっ!?カレンが!?」
「いやいやいやいや!!!お前告られてんねやろ!?」
「告る??なんの事?」
「カレン嬢はお前に『好きだ』と言ったと言ってたで」
「…え、だって…あれは友達としてかと…」
「馬鹿か!いや、やっぱり馬も鹿も可哀想や!」
「なんでそこで馬と鹿が出て来るんだ?」
「うるさい!漢字知らん奴は黙っとれ!」
「ごめん!」
「あーーーもう!調子狂うわっ!
勝負せい!脳筋!」
「え!勝負!久々にやるか!」
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勝負挑んだ俺が馬鹿でした。
めちゃくちゃ時間掛かったし、時間無くなってきたから止めるぞ言うても聞かん男やったわ。
片手無いから言うて手抜いてたド阿呆が、罠の落とし穴に嵌って漸く動き止めたからげんこつ一発食らわしたってアンバート家に転移魔法して行ったら
異様な空気に包まれてたのを察知した馬鹿は窓割って入って行きよった。
腹立つけど、俺は扉まで回って走って行ったわ。
礼儀っつうもんを知らんのか、彼奴は。




