43 ※途中からゲイルside
「今日はありがとうね。ゲイル、アレン」
「次も受付するから」
『我も付いて行くぞ、面白いものが見れたのでな』
「ふふ、ありがとう。また、お願いしようかな」
今日の晩御飯はボストン料理店だ。
お昼もボストン料理店のお弁当だったが、晩御飯は【私の】お金で食べようとやって来た。
「いらっしゃーい!あら、マリーちゃん!さっきぶりだねぇ」
「アンネさん、今日はありがとうございました。
いつものお願いします!」
「はいよ~!こちらへどうぞ」
アンネさんはすっかり元気になっていて、こそっと「仲直りしたよ」と耳打ちで教えてくれた。
良かった。何だか嬉しくて、幸せだ。
「マリー、ご馳走になる」
「いえいえ!いつもありがとうございます。いっただっきまーす!」
ふわふわした気分で美味しいご飯を食べた。
嬉しすぎて、あんまり味がしない。
2人で色々話して、ボストンさんとアンネさんにお礼を言って家路に着く。
「周りに恵まれてるな~…」
異世界に来て人の優しさに触れ、温かい毎日。
これは夢では無いかと何度も思う。
つい、昔の癖で独り言ちてしまった。
「そうだな。…マリー?顔が赤くないか?」
「ん?そう?…あれ、」
全てが終わり気を抜いてしまった瞬間
ゲイルの輪郭がぼんやりとしてきて足に力が入らなくなった
「マリー!」
「げ、いる…ごめん、何か力入らないや…」
倒れそうになった私をゲイルが支えてくれた。
浅い息を繰り返していると、グイッと引き寄せられゲイルの胸の中に居た
もしかしなくても、これは
お姫様抱っことやらでは無いのか
いや、よく考えてみれば2回目なのでは?
と、朦朧としてきた意識の中でそんな事を考えていた
恥ずかしさよりも、その温かさが気持ち良くて瞼は落ちてしまう
『ゲイル、ただの疲労と魔力の使い過ぎじゃ』
と、アレンの声が聞こえた事を最後に私は落ちてしまった。
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『マリーはどうじゃった』
「寝ている。念の為に医師に連絡した」
『そうか、張り切り過ぎたんじゃの』
「あぁ、マリーらしい」
『そのような辛そうな顔をするで無い。お主のせいでは無いわ』
「分かっている…。
でも、マリーが頑張りすぎるなんて分かっていた事を防いでやれなかった」
『…。ゲイルよ、お主マリーの事をどう思っているのじゃ』
「…分からない」
『分からない?』
「マリーは良い奴だ。その…、とても愛らしい。
明るい所も、少し危なっかしい所も…守ってあげたいと思う」
『ほぅ…』
「こんな気持ちには初めてなる。どうしたら良いのか分からない。
さっきマリーが倒れた時、心臓が止まるかと思った。
失いたくない、と思ったんだ」
『なるほど。深く考え過ぎぬ事じゃ、自分の気持ちに正直になるべきでは無いかの。
焦らずとも良い、きちんと自分と向き合えば自ずと分かるさな』
「ありがとう、アレン。そうする」
アレンと話し終わると、カランコロンと呼鈴が鳴った




