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「ふぁ~~マリーちゃん、最高よ~~あーー」





「ファミーユ様、お疲れのようですね」



次の日、帰る前にアンバート家の皆様にお礼がしたいと持ってきていたアロマオイルでマッサージを行う事にした。


だが、エルフィングとマグオットはお仕事が有るらしく今回は深々としたお辞儀くらいしか出来なかった


すると、2人に頭を撫でられてしまった。

イケメンの破壊力凄い。

兄弟が居なかったので、何とも恥ずかしかったがお兄ちゃんっていいなと思った。




ハンドと全身どちらにしますか?と伺うと

侍女付きになっちゃうけど全身して貰おうかしら!と仰るのでファミーユ様を絶賛解し中である。


「そうなの~~最近何だか身体が重いのよ、歳かしら?

………にしても、とっても上手ねぇ。

うちの子達も上手だけど、マリーちゃんは技術も少し違う感じがするわ。

温かく感じるのはあなたの魔力ね?」


「さすがです、ファミーユ様。

私の魔力を手に集め、癒しの効果を高めています。

全身の筋肉の痛みや緊張程度で有れば直ぐに良くなりますよ」



ゲイルとアレンと研究した結果、私の魔力でちょっとした体調不良程度なら100%改善される事が分かった。

特級の光属性なので治癒魔法とかも出来るらしいのだが、まだそこまでに至ってはいない。

未だにゲイルにハンドマッサージを行う際は緊張してしまうが、慣れとは怖いものだ。

お仕事モードが、最初から最後までお仕事するようになった。




「それにとても良い香りね……なんの精油だったかしら?」


「こちら、ファミーユ様に好きな香りを選んで頂いた際にイランイラン、ラベンダーを選択なさいましたので、そちらをブレンドしています。


イランイランは女性に嬉しい効果が沢山有り、ラベンダーは癒しや鎮痛の効果が期待されます。

どちらも特長のある香りですが、相性も良く私も好きなブレンドです」


「へぇ~……素敵な香りだわ、毎日嗅いでいたいくらいよ」


「ありがとうございます」



イランイランには催淫作用が有るので、ファミーユ様が魅力的になりすぎる気がするけどそこは黙っておこう。



「マリーちゃん。昨日の事、ごめんなさいね」


「ファミーユ様…?」


「ねぇ、マリーちゃんはゲイルの事をどう思っているの?」




「え!?そそそそそその、あの!

おおおおお慕いしておりますが、目の保養…というか!憧れ、というか!

やましい事は一切御座いませんっっ」


「ふふふ、そんなに真っ赤にして。

慕ってくれているのね。

アレン様から貴女の事を聞いてね、賭けてみたくなったの」


「賭ける?」


「えぇ、私達にはゲイルを見守る事しか出来ないからね」


手を身体から離してしまった私を見上げて、ファミーユ様は優しく微笑んでくれた。


フェイシャルに移行しようと仰向けで攻めている最中、ファミーユ様がポツリポツリ本音を吐露していく


何だか私、育てのお母様にとても恥ずかしい事を言ってしまった気がする。

忘れよう。



「…私には昨日、ゲイル様が何時もより雰囲気がとても柔らかく感じました。

皆様に気を許し、信頼している事が分かります」


「ありがとう…。でもね、ここには居てくれないのよ」


「ファミーユ様…」


「ふふ、これ以上は内緒よ。

貴女達次第だもの。私、応援してるわ」


「ありがとうございます。少しでも皆様に恩返し出来るように頑張ります」


「…ちょっと違うけれども、まぁいいわ。

あ~何そこ、最高~」


「顔や頭も凝るんですよ、私は促すお手伝いをしています」


「なるほど~~」






ファミーユ様には大満足して頂き、お着替えされている間に侍女さんにお願いしてカレンに会いにいく



コンコン…


「カレン様、マリー様をお連れしました」


「入って」


「畏まりました」





「そこに座って」


侍女さんは私をカレンが居た部屋の中に入れるとお辞儀をして退出をしていく。


カレンは机の上で手に持っている資料見ながらソファを指差した


「失礼します。

カレン様、是非お礼にマッサージをさせて頂きたいのです」



「そう、必要無いわ。

お礼されるような事は何もしていないもの。それに私は何処も凝っていないの」


「そうでしたか。では、また後日違うお礼をさせて下さい」


「気にして頂かなくて結構よ。

私、貴女を認めている訳では無いもの」


「知っています。私がカレン様でも認められない事ですもの」



「…貴女に何が分かるの?」


そう言うと、カレンはやっと資料を置きこちらを見た



「何も分かりません…。ですがゲイルを心配しているんだろうな、というのは感じています」


「…私、貴女に何度も酷い事を言っているわ」


「私はそんな風には思っていません。全て事実なので」




「嫌な人ね。なら、謝らないわ。


私達に血の繋がりは無いのよ。

私が、ゲイルの事を男性として好きだって言ったらどうする?」



カレンは値踏みするようにこちらを睨み付けた



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