自動販売機の前に
書き始めたばかりで下手くそですがどうぞよろしくお願いします。
メリアと話してとりあえず分かったことは。あの5つの鍵は一本ずつで能力が違うらしい。赤はどんな鍵でも開けてしまう鍵らしい。メリアがそう言ってた。青の鍵は赤の鍵で開けた鍵穴にしか入らないらしい。これが何を意味するのかは今は分からないが。他の黄、紫、金、の三本についてはまだどう言った鍵なのかは分かっていない。それは後でメリアに聞くとして…
「なぁ、とりあえず話をまとめたい。メリアの母親がその自称神の頂点に立つ(彼奴)って奴と戦って負けちゃって囚われちゃってるわけ?」
さっきメリアとコンビニに行き五本買ったアイスをメリアとがっつきながら家に帰る途中俺はずっと疑問だった事を聞いた。
「そうなの。よく分かんないんだけどね。気がついたら此処にいたの。ママと一緒に家で話してたらいつの間にかママが消えて、そして此処に飛ばされたの。」
メリアの母親がいきなり消えてメリアも気がついたら此処に居たと。ふむ。なるほど。
「いきなり此処に来て何もわかんなかったんじゃないの?どうして母親が自称神の頂点と戦ったって分かったんだ?」
そうなのだ。いきなりこんな事になれば混乱するはずだ。なのに何故母親が囚われていると知ったのか、またどうやって母親と話をしたのか。んでもって俺がどうしてそれを救える神になれるのか色んな疑問が浮かぶ。するとメリアはアイスを食べるのを辞めて俺を真剣な顔で見て来た。
「ママが言って来たの。(彼奴)はとんでもない奴だーって。私達じゃ歯が立たなかったって…頭の中で言って来たの。」
ん?と言うとテレパシー的なものかな?そう聞くとメリアはうんうん!と元気よく頭を上下に振った。凄いな最近の子供は。てかメリアの母親って何者だよ。自称神の頂点さんとやりあっちゃってんのかよ。やべー。
「んで、そこからどうなったんだ?どう言う風に俺がその自称神の頂点を倒せると、その見込みがあると思ったんだ?」
ポケットに入っている鍵を漁りながら俺はメリアに聞く。
「ママは囚われて居てどうしようもないらしいの。ママの友人も一緒に囚われているの。そしてママがね私がメリアに渡した神の道具で人間の中から神に届き得る存在を見つけなさいって私に言ったの。」
道に転がっている小石を足でいじりながら銀髪美少女は元気なく言う。それを父親のような目で見届けながら口を開く。
「んでその神の道具の鍵か。それが見えた奴が神に届き得る存在という訳か…なるほど。」
自分の分のアイスを食べ終わり溶けて落ちそうなメリアのアイスをうまい具合に自分のアイスの棒で掬い上げメリアに食べさせる。なかなか話が上手に進まないが大体は分かった。
まとめるとメリアの母親が何かしらの敵に敗れた。そしてそれを助けてもらうために娘であるメリアに助けを求めたと。そんでもってメリアが品定めしたところ俺、新田 大雅がピンとハマちゃったわけだ。全く罪な男だよ俺は。
「んでもってどうやったら俺は神になれちゃうの?早い所なっちゃってその(彼奴)ぶっ倒してハッピーエンドしようぜ」
ポケットの中の鍵をとり出し鍵をまとめている部分の輪っかに人差し指を指しくるくると回す。この鍵は多分チート級の鍵だ。これさえあれば簡単にクリアできるでしょ。そう思って歩き始める。それに続くようにメリアも歩き出す。
「それが有っても簡単に行かないの。」
「なんで?これすっごいんだろ?強いんだろ?どんな奴かは知らないけど倒しちゃうぜ。」
そう言いながらシャドウボクシングを見せつける。だがメリアはそんな大雅を見て溜息を吐く。
「貴方みたいに神の道具や神の力を手に入れてる人間はね。この日本。この国だけで貴方を合わせて21人居るの。それに神の力を持っている奴は並外れた戦闘力を持っているの」
まじかよ。それを聞きシャドウボクシングを辞めてメリアの話を真面目に聞き始める。第1にその(彼奴)と言われて居る神は自分の後継者を探すために神同士を殺し合わせその中で生き残った20の神に一人ずつ人間の代表者を選ばせ殺し合わせて生き残った人間を後継者にするらしい。しかもそれを遊び、暇つぶしのために行ったらしい。最悪だな。会ったらぶん殴ってやろう。
「だからね。その20人を大雅は倒して行かなきゃいけないの。そして大雅は神にならなきゃいけないの。私のママを救うために。」
悲しそうな顔をして俺を見つめる。
「わーたよ。わ、か、り、ま、し、た。何も心配するな。俺が絶対にお前の母親救ってやるから。もうそんな顔すんな。」
俺はメリアの頭を撫でながら言う。メリアは少しだけ頬を染めている。とかなんだかんだ色々駄弁ったりしてると俺の家に着いた訳だが…
「どうしたもんかなぁ。メリアを凛に見られたら面倒臭い事になりそうだしなぁ。」
ぽりぽりと鼻先を掻きながら独り言を言う。凛とは俺の妹だ。14歳でとても元気があって優しくて可愛い可愛い俺の自慢の妹だ。さてどうしたものかと考えを巡らしていると
「大丈夫ーなのだー!!大雅以外には見えないようにしてあげるのだー!!!」
「は?まじかよ。お前魔女かなんかなの?凄いな。」
全くメリアの母と言いメリアと言いなんでもありだなホント。
「神の子なのだー!!凄いでしょ!!!」
「あー。はいはい神の子神の子。んでもう他の奴には見えないようになってる訳?」
コンビニで買ったアイスが溶けそうなのだ。これはやばい。妹に怒られちゃう。コリコリ君もうちょっとだけ辛抱してね!
「大丈夫なのだー!!!」
良し。そんじゃまぁ家に入りますか。と扉に手を掛けたものの。
「鍵掛かってんじゃん…」
妹よ。コリコリ君とはここでお別れのようだ。アーメン。とコリコリ君に手を合わせているとメリアが鍵使えば良いじゃないかと。そりゃそうだ。折角貰ったチート級のアイテム、何処でもこじ開けちゃうんだからね(鍵)があるじゃないか。直ぐに鍵を取り出し赤の鍵を差し込む。
ーカチャー
やっぱり開くね。すげーっと感心しながら玄関にメリアと入りドアを閉める。すると勝手にドアの鍵が閉まったのだ。ハイテクすぎるこの鍵。最高だぜ。
「妹寝てるだろうからアイスを冷蔵庫に入れてくる。ちょっと此処で待っててくれ。」
そう言ってメリアを玄関に残しアイスを冷蔵庫に入れに台所へ行く。アイスを入れた後にメリアを拾い自分の部屋に向かった。
「んでメリアこれからどうするよ。」
ふかふかの人間をダメにしちゃうクッションにダメにされながらメリアに言う。メリアも俺のベッドに飛び込んでベッドの柔らかさをご満悦のようだ。
「取り敢えずね!赤の鍵で色んな場所のドア開けるの!そしてね、青の鍵でもっかい開けるの!それを繰り返すのー!!!」
ほうほう。確か青の鍵は赤の鍵で開けた鍵穴にしか入らなかったはず。赤の鍵で開けて青の鍵をまた穴に差し込む事で何かしらできることが増えるのだろうか?それをメアリに聞いてみよう。
「なぁそれをして何かできる事増えるのか??」
するとメアリは目を輝かせながら。
「やってみればいいの!それが一番なの!」
全く。この子ときたら。さっきまで凹んでたくせに…まぁ。物は試しようだ。確かさっきエリザベスーじゃなくて自販機に青の鍵を差し込んだよなぁ。と思いつつ、自室から出て自分の部屋のドアに赤の鍵を差し込む。そして閉める。そしてまた鍵を開ける。ホント凄いなこの鍵。取り敢えずドアを開ける。そしてドアを閉める。すると鍵が勝手に閉まるのだ。んでもって青の鍵だ。さてさてこの鍵を差し込むとどうなるのかな?期待に胸を膨らませながら青の鍵を差し込み鍵を開ける。横ではメリアがとてもワクワクしている。まぁ取り敢えずドア開けてみるか。
ーキィー
ーガチャンー
「あ、れ?おかしいな。 やっぱり夢だったのかな? 」
大雅は自動販売機ーエリザベスの前に立っていた。
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