090.シャングリラン王国(1)
訪問メンバーは俺とユキとゴーダ、
黒龍玉にはユーゾー、ユウマ、ユウキ、サキがサポート要員として残る。
座標は分かっているので国境にある唯一の入国審査域に降り立つ。
黒龍玉は浮いてて着地しないのでオッケーらしい。
国の周辺は山に囲まれていて広い盆地になっているが、何故か半分は砂漠だ。川は干上がり残りの平地も作物がほとんど採れないらしい。
人口は10万人ほど、日本の市のレベルだ。国王と言っても市長さんみたいだね。
これが信じられないことに国として認められているというのだから驚きだ。
国を売る条件としては、
・対価として負債を含めて約1兆円。
・国民を引き取ること。
・再売却はしない事、もし再売却するのであれば現国王の王族に限って10億円で売却可。
の3つだけだ。
安いと言えば安いが、買った後が大変そうだ。
驚いたことに国王は売却した後も国に残るらしい。国民の行く末を見守りたいのだとか・・・。
話してみると予想に反して思いの外気さくで、プライドだけは高いと思っていた俺は更に驚いた。国民の受けも良いらしく、自分の頼りなさに見切りをつけていっそ他の者に託したほうが国民のためになると、売却を決意したそうだ。・・・いい人すぎる。
10兆円は、売却した相手が失敗した時の保険なので一括払い限定らしい。
・・・彼には神龍の使徒の教会支部の大司祭をお願いしたいな
問題は国の経済、国民の食糧事情である。 これに目処が立たない限り購入はできない。
きっと今までにも購入の打診はあったのだろうけど、あまりに条件が悪すぎる。
何の調査もなく決断は出来ないので現地視察をお願いした。
周囲が山なので川は複数流れていて水も綺麗そうだ
・・・ただ、全て砂漠に吸われてしまっているみたいだ。湖も流れ出る川もない。
地下に大きな川があるのかな?
『師匠、砂漠の地下の様子って分かる?』
『地下水脈に流れてはいるが・・・ほとんど消失しているな』
『消失って?』
『消えている。 何者かによる干渉だな』
『原因は分かる?』
『詳しく調べていかないとわからんな』
『じゃあ解決の可能性はあるってことだな』
『そうじゃな、おそらく解決は出来るじゃろう』
『今はそれだけわかれば良い』
「国王、綺麗な水ですね」(通訳が介しています)
「おう、そうじゃろ、なかなか貯められないのが残念じゃ」(通訳が介しています)
「この水が沢山貯められたら国民は潤いますかね?」
「おそらく・・何か解決の糸口でも?」
「今はまだ、調査しないと分かりませんが可能性はあると思います」
「では是非購入を検討頂きたい、貴方なら国民を大切にしてもらえそうだ」
「こちらも条件を出してもいいですか
・すぐに購入はできない半年キープしてほしい
・支払いは金塊で時価換算
・購入後、ここは『神龍神聖王国』と改名する
・現国王には『神龍の使徒教教会』の大司祭をお願いしたい
・俺の仲間が自由に住める国にしたい
・法律に関しては現在のものを元に追加修正する
ですが問題はありますか?」
「“神龍の使徒教”とはどの様な宗教か?」
「龍玉を守り、神龍を崇めるものです。特に厳しい戒律はありません。」
「その条件に問題はないがのう・・」
「何か問題でも?」
「儂が大司祭か?」
「国民の信頼が厚いと聞きました、適任だと思います」
そして、必要条項を記し、契約した。半年後に1兆円相当の金塊を支払わなければ契約は無効になる。
手付金として金塊50キロ(14億円相当)を渡した。以前採掘したやつだ。
支払いは金塊37トンぐらいかな・・集まるかな?




