083.MIssion No.006(5)
『ユーマ、解決した、ありがとう』
『ちょっと待ってくださいよ、これからだと思って期待してたのに、それは無いですよ』
『すまん、速くそこに戻りたくてな、急いで解決した。
原因に関しては詳細に説明できないんだが、
龍玉の収められていた祠があるだろ、
あれと同じようなものに封印されたものが原因だった。
その封印されたものはもう心配要らないから解決だ』
『?マークだらけですね』
『そうだろうな、封印物は私が安全に回収したから問題ないという事だ』
『そう・・ですか?』
『それよりも、その祠の存在が問題だと思う。
以前にもその祠に封印されたものを回収している』
『あ、そんなことあったんだ』
『重要なのは、その封印されたものが他にもあるんじゃないかという事だ』
『なるほど、話をそらしましたね』
『祠は依頼主が調べた結果を添付してそちらに送るように指示している。
その調査を継続してもらいたい』
『他にも無いかってことですよね』
『そうだ、俺の考えだと、平安時代から室町時代にかけて封印されたものだと思う。
そして今その封印が経時変化で弱まっているのではないかと考えられる。
重要案件だろ?』
『それは結構やばいですね』
『調査を頼む』
『了解』
『あ、サキでーす
課長、まさか同級生とイチャイチャしてないですよね?』
『してないって。 同行者はたくさん居るし、主に地元の信者との交流会だし。
っていうか、別にしてたとしても問題ないよね、ま、俺、モテないからあり得ないけど』
『あやしー』
『通信終了』
神龍の使徒に行ったきりになると困るのだろうか?ま、あの部署は俺が居なくなればなくなるからね。
さて、俺は地元信者との交流会という拷問に耐えなくてはいけない。
枢機卿の地位も断りたかったんだけど、龍玉の保有者だから絶対に断れないと言い切られたので仕方無しにやっている。
そもそも宗教法人として成り上がるのを提案したのが俺であり、言い出しっぺなのである。
断れば無責任というハンコをペタっと押される。
同級生にそれを押されるのは気が引けるから引き受けただけだ。
開祖様が引退したら俺も引退しよう。
有無さんは事件再発の懸念を俺が解決した事で、お礼として富山特産物をたくさんもらった。
幹部が支部に貢献した時、個人的な金銭のやり取りは無い、本部への寄付として行われる。
実に健全だ。
こういった土産物も、持ち帰れないので普通は一部だけもらって残りは返すらしい。
◯門そうめん、昆布締め、寒ブリ、白エビなどの干物・・・
これを土産にすればメンバーも喜ぶだろう。
『富山まつり』を開催しよう。
アイテムボックスに『富山名物』フォルダーを作り放り込んだ。
そう、俺は出されたものはもらう。
そして何故か由希さんを付けられた・・副賞?
どうやら勉強させてほしいという事だけど・・・俺から何を学ぶの?
断ろうとした所で、干し柿とズワイガニをどさっと盛られた・・・これは断れるはずがない。
アイテムボックスがなければ成り立たない交渉だ。
幸い幻の龍玉の力で異次元収納が出来る事は幹部間では公表されている。
『時間も空間も幻のなせる技』であるという意味不明な説明により、日持ちのしないお土産を大量にもらえる様になっている。
我ながらグッジョブである。
「えっと、ユキさんよろしくです
俺から何を学ぼうと?」
「こちらこそ、よろしくお願いします。
非常識というものを学ぼうと思います。
今まで、常識しか学んできませんでした。 いえ、常識意外は学べませんでした。
ぜひ御教授ねがいます」
「じゃあとりあえず個人秘書的なことをお願いできるかな」
良いんだろうか? 確かに非常識は学べるかもしれないけど・・・学んでどうする?




