082.MIssion No.006(4) ミッションクリア?
事件は解決したけど、これを正直に報告するわけにはいかない・・よね
それに新たに仲間になったプクゥに罪を償わせるわけにもいかない。プクゥの基準では罪でもなんでもなく、縄張りを守っただけなのだから。プクゥの縄張りを知らなかったでは済まされない。
ここを自由に航行できるのは人間が勝手に作ったルールに過ぎないのだから。
仕方がない勝手なストーリーを作ろう
封印の解かれた祠を持ってくる、こいつがなんらかの原因で解放された。
その中に封印されていた力で時空の歪みが起きていた。
もう既にその力は残っておらず、祠も回収したので今後は大丈夫・・・という事にしよう。
嘘ではない、
封印されていた力・・・海スライム
時空の歪み・・・海スライムの中の異空間に
既にその力は残っておらず・・・俺の仲間になった
と読み替えればたいして変わらないと思う。
ちょうど一時間ほど経過している、戻ろう。
海面にでると浮き輪が投げられてきた。
みな心配そうな顔をしている
「大丈夫、猫山さん、魚群探知機に巨大な影が映ったのめ・・何も無かった?」
「ああ、多分それは空間の歪みによって生じた強力な水流の影響だ、
海底にこの祠があってこれに封印されていた力が解放されて、
異常な空間の歪みが生じていた様だ。
もうその力も残っていないから大丈夫だ
ほら、カラだろ」
と、担いできた祠を差し出す。
ユキさんは恐る恐る覗き込む。
「何も無いですね、それにしても海底に何故こんな物が・・」
「何故あったのかは俺にもわからない、人為的なものとしか」
「あれ? そんなネックレス付けてました?」
プクゥは勾玉状のネックレスに化けている
「ああ、これは海底で拾った。 このぐらいもらっても良いだろ」
「そうですね、たかが海洋調査船で日本海の真ん中に行って
ぽちゃんと飛び込んで海底300メートルに行って拾ってきましたなんて
だれが聞いてもおかしいですからね?」
「まあでも、この調査内容は信じてほしい」
「そうですね、1時間も海に潜って調べて来てくれたんですものね信じますよ?」
良かった ちょっと棒読みになっているけど大丈夫かな、目がうつろだ、疲れたのかな?
「これは俺の持つ龍玉の力のおかげだから、普通の人には理解できないだろう。
『神龍の使徒』の信者なら当然の事だ」
「私も、一応信者ですけど・・・」
「ああ、なら問題ないな、帰ろう」
「問題ないのかなぁ?」
「報告は頼む」
「・・・」
俺は帽子とリュックを受け取り、船室に戻った
巡回は3日ぐらいの延長で済んだ、良かった
・・・・
「・・・・という結果です。報告は以上ですお父様。
でも信じられないです、
私、人が嘘を言っているか本当のことを言ってるかわかります。
彼は一言も嘘を言っていませんでした」
「そうだろうな。 私にも信じられない。
開祖様と私で彼に教皇になるのは貴方が適任ですと説得したときも
『俺は力はそこそこありますが
教皇は力だけでは務まりません、
俺には決定的に足りないものがあります
それは“カリスマ性”です。』
と言って断られた。
彼に決定的に足らないものは “カリスマ性” ではなく “自覚” だと私は思う。
だから、彼がもう解決したと言うのであれば間違いないだろう」
「なるほど、理解しましたお父様。
あと、枢機卿があの祠を調べたいから貸してほしいそうですが、問題ありませんか」
「こちらでも調べた後なら問題ないだろう、元々彼が持ってきたものだしな。
こちらで調べた内容も添付して差し上げろ」
「はい」




