007.感覚共有
「キョウ、感覚共有出来るって言ってたよね」
『ああ、出来るぞやってみるか?』
「ちょっと待って、大丈夫だよね」
『何がだ? 最初はちょっとめまいがするぐらいだぞ』
怪しい、
「場所を変える、自宅でやろう」
『そうか、別に構わんが』
・・・・・
「どうすればいい?」
『そうだな、最初は目を閉じて “キョウと視覚共有” と強く念じてみろ』
“キョウと視覚共有” !
うわっあ〜〜気持ち悪い、ゲロゲロ
一般的に鳥類の視覚情報は人間よりも多い、赤外紫外光までも認識できるからだ
これが鳥類の視覚・・・ゲロゲロ
どこが “ちょっとめまいがする” だ。
ここで自分の目を開けると・・・意識が飛んだ
『バカだな、最初からそんな事したら脳へのストレスが限界を超えてしまうぞ・・言い忘れたかな?』
・・・・・
ん? どうした・・・・そうか感覚共有の実験をしていたんだ
『気がついたか、むちゃするな』
「少しづつ共有範囲を増やせないか?」
『出来るぞ』
「最初からそうすればよかった」
それから感覚共有の鍛錬を続けた、・・・苦しい毎日が続いた・・だが、俺はやり遂げた。
・・誰か褒めてほしい・・・誰も居ないか・・
『儂が褒めてやるぞ』
ありがとう・・師匠と呼ぼう
「師匠、次は分子レベルでの認識ですが出来るか?」
『出来ないこともないが、情報量が半端ないぞ』
「頑張ります」
アイテムボックスを攻撃に使えないかと考えた時に、物全体ではなく一部だけ認識してアイテムボックスに収納すれば攻撃に使えないだろうかと気がついた。
そして、何度もゲロりながら物体の断面を認識する練習をした。
そして苦労の末に完成したのが
「アイビーカッターーーー」
太い木が切れて倒れてきた
「ひゃーーー危ないーー」
『いつも面白いやつだな』
「これで攻撃手段が完成した」
『前から言っているが、何と戦う気なんだ』
「もちろん、未知の敵」
『相手がわからないのに攻撃手段も無いだろ、
今の技、幽霊だったら効かないぞ』
「幽霊は物体じゃないが認識できたら収納できるはずだ。
レベルが足らなくて出来なかったという言い訳はしたくない。
よしっ、幽霊で練習しよう」
『森の奥には自殺した者の浮遊霊がいっぱい居たぞ』
「樹海か・・・よし、行こう」
もうこうなったら考えられるだけやっておこう
樹海に入るとまずそれらしい所で幽霊を認識するために、会話を始める。
独り言だ・・・
「悲しかったよね・・辛かったよね・・・話してくれよ・・・聞いてあげる」
あっ、なんか少し見えてきた
“私ね、ころされちゃったの、犯人捕まえてくれる?”
自殺ではなかった。
・・いやいや、幽霊のお悩み相談しているわけではない
「すぐには無理だから、一旦俺のアイテムボックスに入ってもらえるか?
名前は?」
“わかったわ、名前は美山純子”
しゅるしゅるっとアイテムボックスに入っていった。
アイテムボックスのフォルダー名に『幽霊』ー『美山純子』と出た。
幽霊も収納出来る事がわかった・・生物では無いからか?
そのへんがよくわからない、必殺アイビーカッターは生物を切断できた。 ネズミ君ごめんね。
生命体としてではなく、分子の集まりとして認識したかららしい。
アイビーカッターの弱点は認識できないと分子消失による切断という効果が得られない事だ。




