053.高速移動手段
「ユーゾー君、今後高速移動手段が必要になって来ると思う」
「あの装甲車じゃ駄目なの?」
「交通規則で速度制限があるし、残念なことに飛べない」
「いっそのことヘリでも買いますか?」
「ヘリだとちょっと狭いな・・ゴーダさん免許持っているかな?」
俺自身は師匠から授かった力、“飛翔”で飛ぶことは可能だが、今回はチームが移動するための手段だ。
あ、そう言えばイルジョニールの乗っている漆黒の球体、
あれの大型版をイルジョニールから授かった事にしよう。
授かったのであれば俺自身の能力とは見られないだろう。
セキュリティレベルをチーム員に限定しておけば他者に乗っ取られる事もないだろうし。
「ユーゾー君、イルジョニールから乗り物を授かれる様だ」
「なにそれ見たい」
「既に見ているだろ、イルジョニールが降臨する時に乗ってきたものの大型版だ」
「どんな仕様なの?」
「直径15メートル程度だと思う、移動のための手段だからそれほど大きくない、
中は上下に別れていて、下は装甲車などを収納出来るみたいだ、
上部はコクピットとその他生活設備、一ヶ月程度は滞在可能だ。
電源はバッテリーなのでそんなには保たないけどね。
船体表面は太陽光発電になっているけど、球体のため方向性はないものの効率は悪い。
コクピットには俺達メンバー以外は入れないセキュリティーがかかっているし、
その他のエリアへも俺の承認無しには入れない。
ステルスモードがあるので見つかる事はない。
シールドがあって防御は優れているが、移動手段なので特に武器は無い。
移動速度は・・・目的地が決まっていればほぼ無限・・かな、瞬間移動で障害物があっても大丈夫。
おそらく月にも行けるが、エアロックがないから出られない」
「乗りたい、乗りたい」
んーまだ出来てないんだよね。
「イルジョニールは今使いに出している、またそのうちな」
実際、使いに出している、世界各地にポータルの設置をお願いしている。
いつでもどこでも行けるようにね。
球体の名前は何にしよう・・・
“移動球” ・・ “アッシー” ・・ “黒龍玉”
うんこれがいいかな『黒竜玉』にしよう。
俺しか呼び出せないことにしよう、アイテムボックスから出すからね。
『出よ黒竜玉』 とでも言えば出現する事にしよう。
操縦はメンバーは出来る様にセキュリティ設定しておけば運用は出来るし。
神龍の力で、創造物の作り込みはアイテムボックスの中で出来るようになっていた。
師匠のマイホームには入り切らない大きさだからね。
家に帰ってから、頭の中で想像していったものがアイテムボックスの中に創造され出来上がっていく。
仮想現実の様に手にとって確認出来る・・素晴らしい。
チートだね。
作り込みに一週間ぐらいかかってしまった。結構面白い。 DIY感覚だ。
地球上であれば地図座標を入力すればその場所へ移動できる仕様にしたけど、高さ方向は難しい。建物の中だと大変だしね。移動直前にセンサープローブみたいなのを送って移動先の状況確認できる様にするかな。
発着場が必要だな、とりあえずUFO研究所と交渉して屋上を使用できるようにしてもらおう。
もちろん了承されたが、乗ってみたいと言い出した。
良いんだけど・・窓無いよ・・外部モニターしか無いので仮想現実と大して変わらない。
それでも良いと言うので試運転を兼ねて、皆でピクニックに行くことにした。
残念ながらセキュリティの関係でUFO研究所のメンバーはコクピットに入れないし、飛ぶ時はステルスモードになるので地上に設置したカメラには写らない。内部は撮影禁止にしたので。
移動して別の場所に降りて周りをみて初めて移動したと思うぐらいだ。
移動に関しては、音も振動も無い・・彼らにはつまらない仕様になっている。
そう、元々彼らのために作ったわけではないからね。
研究所のメンバーからはお願いだから見えるようにしてと頼まれたが、これは仕様なので諦めてもらった。




