003.契約
キョウの足に掴まれて・・・捕らわれた獲物の様にして街の近くまで移動する事にする。
「契約しないと力が戻らないとか言っていたけど、
まさか、俺が熊に襲われて拒否できない状況を狙っていたとかは無いよね」
『遠目に見ておったが、襲われるとは思ってなかったぞ、
熊は普通は人を見たら逃げるからな』
「最近の熊は違うんだよ、襲ってくるんだよ、
それにキョウの気配におびえて逃げる途中だったとか・・」
『そうなのか、すまんのお。
でも、こうやって儂というパートナーが出来たから良かったじゃないか。
それに契約者には嘘をつけん』
良かったのか?
「嘘を付けないってのが嘘の可能性あるよね」
『そうじゃな、ま、信用しろ命の恩人じゃぞ』
怪しいものだ、天界から追放されるようなやつが・・
「なんで追放されたの?」
『大した事してないんじゃがな、お供え物をつまみ食いしたぐらいじゃ』
「それだけ?」
『そうじゃ』
やらかした事に気づいてないだけじゃないのかな?
「ところで、キョウこそどこの誰ともわからない俺と契約して良かったのか?
俺が極悪非道のやつだったらどうするの?」
『問題ない、契約にはクーリングオフ期間があるのじゃ』
「そんなの聞いてないよ」
『儂も今知った。
なんせ、人間と契約したのは初めてでな、梟との契約とは違うみたいだ。
知ろうと思えばわかるけど、気づかないことはわからないんだ・・不便だな』
ほんと、不便なのか便利なのかわからないね
「キョウって元神って事だけど、どんな能力を持っているの?」
『具体的に聞かれないとわからないな、
基本的に、良い耳と良い目は持っているな。
あと、熊ぐらいだったら一掴みで絶命させられるな』
それ見た。
「そういうんじゃなくて、
例えば、アイテムボックスとか、鑑定とか・・」
『アイテムボックスって何じゃ?』
「異空間収納庫で、異空間に繋がった小さな口から自由に無限に出し入れ出来るやつ。
おとぎ話的なやつだよ」
『使えん、鑑定はさっきも言ったように具体的に知りたいと思えばその内容がわかる。
儂自身は色々と能力を封印されておってな、大したことは出来ない。
じゃが、儂は使えんが、お主に使わせる事は出来るみたいだぞ』
なにそれ
「俺、使えるの? 能力付与みたいな感じ?
やって、やって」
『ほれ』
「これかぁ」
手をかざすと、暗い漆黒の穴が開いた。
早速カメラバッグを収納してみる。・・・もし出せなかったら大損害・・・
ひょい、ひょいと出し入れしてみる。
「出来た・・・便利。
これなら体力が無くてもバズーカレンズや巨大三脚を持ち歩き出来る。 とても素晴らしい。
いつも手荷物を最小限に収めるのに苦労していたのが解決した・・・これで探鳥が楽になる。
あ忘れてた、フォルダー機能と検索機能付けられる?」
これ異世界行ったら欲しい能力リストナンバーワンだよね。
『フォルダー機能とは何じゃ?』
「アイテムボックス内に 複数の名前を付けた保管エリアで分類・区分けする機能だよ、
保管エリアは入れ子構造に出来ると探し出すのに便利なんだ」
『儂より詳しいのう、ほれ、これでどうだ』
しゅあーー なんか全身リフレッシュした気分 この能力付与は気分がいいなぁ
「ありがとう、これ、おとぎ話の知識だからね、
これは嬉しい機能だよ」




