029.招集
「今度こそ、新しいミッションよ」
「それ何度も聞いています」
「今回はミッションシートはないわ、招集依頼よ」
「なんですかそれ?」
「事件の捜査に協力して欲しいそうよ、それも名指しで」
「全員カテゴリー5、コード6」
「「「ラジャー」」」
「どうしたの?」
「伊達に毎日出勤してダベリングしてまんよ、発生事例に対しての対処方法を事前に打ち合わせています」
「でも、監視・・・いえそんな素振りは有りませんでしたけど」
「今、監視カメラっていいかけましたね・・
当然です。
私達は毎日同じ行動を取るようにしています。
そして、その1日の記録をランダムで流しています。
つまり打ち合わせ日の監視カメラ映像は偽物です」
「えっ? それはバラしていいの? というかずるい」
「基本的な打ち合わせは終わりました。 ずるいのはそちらです」
「今までも意味のない指令はありましたが、それは問題有りません、不可思議現象ですから。
今回は不可思議な組織の動きです。 これは無視できません」
「それでどうするの?」
「しっかり最大限の準備をして、警戒しながら指示に従います。
場合によっては室長も拘束対象です」
「あらやだ、お泊りの準備してないわ・・
というか貴方がたにそんな権限は無いけど」
「拘束は権限で行うものではありません。
自己防衛は権利です。
それにおそらく室長は関わっていません」
「わけがわかりませんけど」
「“名指しの捜査協力招集”・・・ふざけていますね
名指しされる理由がありません。
捜査協力? 我々には捜査権も実績もなにも無いです。
意味のない招集が意味するのは、おそらく『生贄招集』です。
協力対象と指示の出処は?」
「阿久土井警部ですけど・・」
「やはりね、面識は無いはずです。指名される謂れはありません。
こう言ってはなんですが、うちの班、あまり活躍してないですからね。
使い潰しにはもってこいです」
「それでどうするの?」
「もちろん招集には応じます。
ユーゾー君、あらゆるデータを使って阿久土井警部の身辺調査をやって、
ここ一週間の行動を全て洗い出して。特に担当事件に関連しそうな行動を。
ユウキさん、幽霊ネットワークで同じく阿久土井警部の周辺を調べ上げて。
ゴーダさん、二人の護衛をお願いします。 最悪この場所が狙われます」
「「「ラジャー」」」
「すごいまとまり方ね」
「室長、ミステリー研究室に “カテゴリー5、コード6” と伝えて下さい」
「電話じゃ駄目なの」
「駄目です。
大丈夫です既に監視カメラと盗聴器は録音・録画に切り替えてあります」
ミステリー研究室から連絡がなければ、室長もグルってことだな・・・
「私はどうしていればいいの?」
「貴方は組織側の人間です。が、自らの行動の判断は良心におまかせします。とだけ言っておきます。
皆ミッションに集中しますのでここからは退出願います。
では、ご無事で・・」
「なにそれ、なにそれ、こわぁーい」
「大丈夫ですよ、ひょっとしたら取り越し苦労かもしれないですし」
「それ大丈夫じゃないって言ってますけど」
「そうですね、私が失敗したら危ないかもですね。
もっと優秀な人選をしておけばよかったと後悔でもしておいて下さい。
あ、この事は報告しないでくださいね」
骨伝導型スクランブルドインカムを装着
“ユーゾー君、準備はいい?”
“通信良好”
さあ行くぞ・・どこだっけ?




