024.タマリン
一部始終を見ていたユウキとサキ・・・しまった集中していて無視していた。
「班長、その猫・・」
「ああ、可愛いだろ、これで美山家は封印物を守る家系から解放された。 良かったな」
「尻尾が・・」
「乱視じゃないか、ほら一本だぞ」
「ホントだ」
うまく騙されてくれ・・・無理か・・
「名前はタマリン、挨拶して」
にゃぁ~
「可愛いですね」
「今日から俺の相棒だ」
タマリンとの会話は念話なので彼女達には何が起こったかわからない、金庫から猫が出てきただけだ。
何の不思議もない・・・
「この事は内密に」
「「は、はい・・??」」
これで大丈夫。 強引に押し通すしか無かった。
翌日ユーゾーから
「昨日の件どうなりました」
「うん、大丈夫、解決した」
「それは良かった。 それでその猫ちゃんは?」
「昨日から俺の相棒だ」
「そうなんですか?」
「そうだ、何の問題もない、ユーゾーが端末を持っているように、私も猫を持っている。
そうゆうことだ」
「わかったような、わからないような?・・
あ、それよりサキちゃんは?」
「おー、たまに遊びに来るって言ってたぞ」
「しまった連絡先とか聞き忘れた」
「ユウキさんと一緒だろ」
「そうだった」
サキさんの話になると冷静さを失うようだった。 何より昨日戸籍謄本を画面に出してたろ。
さて、私には謹慎中にやらなければならないことがある。
タマリンと契約して、一部能力を使える様になるはずだ。
その検証をしておかないといざという時に困ることになる。
『タマリン、どの様な能力が使えるかな?』
『今はどんな事ができるのかにゃ?』
『師匠からは、
“アイテムボックス” と “感覚共有・感覚協調” と “超握力” と “飛翔” と
“結界” と “隠蔽・隠密” をもらった』
『すごいにゃ、そうだにゃあ、まだよくわからないけど私が今できそうにゃのは、
“身軽さ” と “猫パンチ” と “爪撃” の付与かにゃ』
『身軽さはわかるけど、猫パンチって何?』
『相手の視覚外からの攻撃ができるにゃ』
ん、まあそうだろうけど・・
『じゃあお願い』
『まかせるにゃ』
ぶわぁ〜ん なんか全身が震えた
ちょっと体を動かしてみる
しゅん、しゅん
おーいつもより俊敏に動ける。
木から木へと飛び移ったり、壁や屋根の上も走れる。・・・落ちてもくるっと向きを変えて着地出来た。
3回転はしなかったけど。
これにアウルクローの攻撃を加えれば近接戦で優位に立てそうだ。
次は猫パンチだ。別に本当の猫のようにぺしっと叩くわけではない。
どういう理屈かはわからないけど、攻撃を相手の視覚外から行えるみたいだ。
アウルクローを使って手を振ると、あらぬ方向から対象に攻撃が通った。
結構強力なスキルだ。
ただ猫パンチだから蹴りは出来なかった。
爪撃も試してみた爪撃はアウルクローの様な補助は要らないから便利だ
このぐらいの力を入れると岩が裂けるか
『にゃー、お前さっきから色々試してるけど、なにと戦うつもりなのにゃ?』
「もちろん、まだ見ぬ敵のため」
『その能力、洒落にならないにゃ、へたすると私のイタズラレベルで済まない気がするにゃ』
「気の所為だ、心配ない、常に最大の能力を解放するわけじゃない、
必要な時に必要なだけ能力を使うためには何処まで出来るか把握しておかないとな」
『付近は大惨事になってるにゃ〜』
「タマリン、
今の世の中、もっと酷い武器が出回っているんだ、この程度の事が出来ないと対処できない。
お前だってやられてしまうかもしれないぞ」
『ここは魔界か何かかにゃ?』
「そうかもな、大丈夫、守ってやる」
『守るなんて言われたの初めてにゃ、一生ついていくにゃ』
一生ってどれだけかな? 早死したらごめんな。




