023.封印解除
これは我々の世代で解決しないといけない課題なのだろう。
問題は我々は今、絶賛謹慎中なので仕事として動けないことだ。
『師匠、こういった封印物って他にもあるの?』
『わからんのう、じゃが充分ありうるぞ』
『師匠、中が感知できないってことだけど、何か調べる方法は無いかなぁ』
『儂とお前が力を合わせれば少しは把握できるかもしれんぞ』
『そんな事出来るの?』
『今までは、“感覚共有” だったが、“感覚協調” すればいけるかもな』
この場は一旦解散とし、再び美山家に赴いた。
ちょっと怖かったけど、金庫に触り、師匠と協力して 感覚協調を試みる。
師匠が認識の扉を開き、俺が認識域にダイブする、初めての試み。
どうやら相互補完して作用する二重の封印がなされていたみたいだった。
ぼんやりと認識できたがすぐに弾かれてしまった。
『師匠、猫みたいです』
『猫?』
『詳しくはわかりません、猫又かなあ?』
『ひょっとして “タマリン” か?』
『なにそれ?』
『儂の友にタマリンという猫又がおってな、
いたずら好きだったが天界への道が閉ざされた時に人間界に残されてしまった様でな。
心配しておったのじゃ』
『それって危険なやつ?』
『野放しにすれば危険じゃが、儂の言うことは聞くと思うぞ、
お主と契約すれば問題ないじゃろ』
『師匠と二重契約できるの?』
『問題ないぞ』
そーなんだ俺って便利。
『じゃあ俺との契約を条件に封印を解くっていうのは出来そうかな』
『おそらく外に出られるのなら承諾するじゃろ』
何度か感覚協調を試みることで、タマリンと交信出来る様になった。
『儂じゃ、今は人間と契約してキョウと名乗っておる』
誰に名乗っているんだろう? 今のところ俺だけじゃないの
『梟か、ここから出して欲しいにゃあ』
『儂の契約者とも契約したら多分助け出せそうじゃが、どうする?』
『ここから出られるにゃら契約するにゃ、キョウの契約者なら問題にゃいだろ』
『俺は “猫山猫蔵” 俺と契約してくれるか?』
『名前に猫が2つもあるにゃ、これは天命にゃ、契約するにゃ』
名前だけだけどね
『タマリン、俺と契約!』
なんか意識が繋がった気がした
『契約によって儂らとの繋がりが出来たから、この封印から引き出せそうじゃぞ』
『お願いするにゃあ』
バキッ バキバキッ 金庫にヒビが入った・・ユウキさんごめん。
しゅぽん
九尾の猫? 九尾は狐じゃなかったのか?
『ありがとにゃ〜。ちょっとイタズラしただけなのに封印されちゃったのにゃ』
『何、そのちょっとしたイタズラって?』
『橋を崩したり、山を掘り返したりしただけにゃ』
『そういうの禁止ね』
『つまらんにゃ』
『タマリン、やめとけ、こいつ強いぞ』
『えっ? 人間にゃのに?』
『儂が強化したからな、それにやつを上位として契約したから、お前は逆らえない
儂の下に此奴、お前はその下だ』
『にゃにゃ〜仕方ないにゃ』
『それと、九尾の猫って目立つから1尾に変身出来る?』
『嫌にゃ、九尾は私のプライドの象徴にゃ』
『・・・・切るしか無いか』
『わかったにゃ』
ぽんっ
『おっ、これなら一緒に居られるな、飼い猫のふりをするんだぞ』
『仕方ないにゃ〜』
『タマリン、俺のリュックに入るか?』
色々な私物はアイテムボックスに入っているのでリュックを使ってもらっても構わない
しゅるっとリュックに収まって、頭を肩の上に置いた
『ここは居心地がいいにゃぁ』
正しく猫だね




