102.神龍神聖王国(6)
ここで一つ問題が起きた。 俺が関わった事業に関わる者とそうでない者とに大きな格差が生まれてしまった事だ。
当然と言えば当然だけど、当事者にとっては大問題だ。
徐々に活性化していけば格差は緩和されるだろうけど、特に格差対策はしない、正直、対策する余裕がない。
一つの取組みで1の効果があるとしたら、1が2になったら100%の差だけど、10が11になったら10%だ。今までが1であって俺の事業に関わった者が2になった程度の出来事で、対策などと考えてはいけない。
根本的な底上げが必要とされている時に一喜一憂していてはいけないという事だ。
次は保留にしていた鉱山開発だ。 むやみに鉱山開発をすると水源を脅かすことになり、水事業に影響してしまう。従って隣国に接する山での未発見鉱脈の採掘権を購入して隣国側で鉱山開発をする。 未発見なので元々目をつけられていない鉱山なので格安で権利を購入できた。 めぼしい鉱山の採掘権を買い占めた所で事業化する。
地中もある程度認識できる様になってきている。鉱脈探しで鉱物を認識した時に採取してしまえばよいのだけれど、それでは経済が回らない。
鉱山労働者は出稼ぎという形で自国から供給する。 採掘した鉱石は隣国に卸し金銭化する。それで鉱山労働者の給料を支払う。利益は、採掘権に投資した者(俺)に還元される。
その利益で鉱山に精錬工場を作る。そしてまた出稼ぎ人員を派遣する。
隣国の現地人の雇用枠を設けておけば文句は出にくい。
これらで出た利益で国軍を設立する。徴兵制度を設けた。
戦争をするためではなく、侵略を受けた時に戦える国民が必要だ。 人口が少ないので、専任の兵を持つのには無理がある。
もっともそれは最終手段の保険であって、その戦力が必要とされる事が無いようにしないといけない。
それにこの徴兵ではちゃんと給料が出るので格差を改善出来る効果がある。貧困対策でもある。
期間は最低1年で上限は無いが、総人数の制限はある。国民全員が来てくれても困るからね。
彼等の最初の任務は監視塔要員だ、専任の監視員と共に行動する。次は監視員のサポート要員といっしょに行動する。歩荷もやってもらう。
その他サバイバル訓練と射撃訓練は行うが、いわゆる戦闘訓練はあまり行わない。
基本は『うまく逃げる』だ。
戦えばおそらく負けるだろう、逃げ切れれば人的被害は押さえられる。人口をこれ以上減らしたくはない。
うまく逃げてくれれば助けられる可能性が高まる。
とは言ってもなんか兵たちは戦いたがっている。国の役に立ちたいのは分かるけど・・・
自主的に戦闘訓練をしている様だ、困ったものだ。 戦わずに逃げてほしいのに。
敵前逃亡が許されないのは専任兵だけだからね。 頑張らなくていい。
やる気を削いではいけないので放置しているけど。
山脈貫通道路が開通すればまた多くの雇用が確保できるのでそれまでは頑張ってほしいものだ。
総距離2000キロかるので3箇所ほど出入り口があるがサービスエリアは100キロ程度毎にある。
そこの運営は出入り口に近い国が管理運営する事になるのでそこで雇用が生まれる。
我が国のサービスエリアには岩窟温泉スパと簡易宿泊施設を設ける予定だ。この道路は幾つかの国をまたぐものなので、当然いろいろな国の者が立ち寄ることになる。ちょうど中間に位置するので需要はあると思う。




