010.修行
さて、万が一を想定した対策はほぼ終わった。完全では無いが、何もしないよりはマシだろう。
仕事は既にリタイアしているので自由に使える時間が充分にあって良かった。
修行の一環として、埋蔵金探しとか、金塊探しとかをやって結構活動資金を集められた。
・・何の活動かは知らないけど。
金鉱脈で認識域に入った金の粒を集めてアイテムボックスに入れられたのには歓喜した。
砂金採り名人になっている。
金山下流の河川でこの能力をつかうと面白いほど砂金が採れた。しかも砂金は22金ぐらいだけど、24金として抽出出来るのだ。 これは楽しい。
それからも修業を続け
擬似的な錬金術 “抽出” が可能である事がわかった。
また、2つの金属置いてそれぞれ原子単位で認識して混在する認識に変化させながらアイテムボックスに入れると “合成” が可能だった。
“変質” は出来なかった。そのためには素粒子単位の認識が必要になり、俺には無理だった。
“変形” は形をかえるというより、再配列になる。素材を原子単位で分解しながら思った形状にまとめながら収納する。単純な素材で単純な形ならなんとか出来たが、それでもまだまだ練習が必要だ。
ただこれらは単一元素単位でしか出来なかった。この程度では錬金術師とはとても名乗れ無いな。
錬金術との見た目の違いは、出来上がったものがアイテムボックス内に出来るという事だ。
と言ってみたが、錬金術自体がこの世に存在するのかわかららない。 師匠も知らないらしい。梟だしね。
ま、物語で言うところの錬金術と比較しての話だ。
それにひどく疲れるので、あまり大きなものや、大量に作ることは出来ない。
・・・・・
『お主、何を作っておるのじゃ?』
「前に超握力って付与できるって言ってただろ、
外骨格で補強すれば自壊せずに使えるんじゃないかと思って甲冑を作ってる、
名付けてアーマー・ガントレット『アウルクロー』だ」
『なるほどな、じゃがそれでも握力1トンぐらいしか保たんぞ』
「それだけあればなんとかなるんじゃないか?」
『何がなんとかなるのじゃ?』
「まだ見ぬ敵のため」
『まあええじゃろ、付与する時に上限を設定してやるから大丈夫じゃろ』
凶器だと判定されないように爪は鋭くはない、それに鋭くすると欠けるかも知れないからね。
鋭さではなく力で押し切る感じの爪だ。
部品は疑似錬金術を使い全て単結晶金属で作った。工業的に作ったほうが楽であろうと思うがお金がないので自分で作るしか無い。
正しい形をイメージするために一応図面を描き粘土で模型も作った。気が緩んだ瞬間に形が崩れるので何度も失敗を繰り返し、最終的にはヤスリで修正した。
ちなみに超握力を付与されると、全身が身体強化される。握力だけ強くする事は出来ないからだ。
なのでパンチ力も増強される、アウルクローは自分の手を傷めないためにも役に立つ。
何と戦うかはわからないけど・・・もう熊には怯えることはない・・ぐらい?
色々増強したけど別に戦闘力がそれほど上がったわけではない、単に地力が強くなっただけで戦闘技術は皆無である。
誰かに修行をお願いしようかな
・・師匠は・・ちょっと戦い方が普通とは違う気がする。
何が普通なのかわからないけど人では無いからね。
一応何もしないよりは良いと師匠に修行を頼んだ・・・これで対梟戦なら対応できそうだ。




