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魔境へ追放された公爵令息のチート領地開拓〜動く屋敷で、もふもふやドラゴンとスローライフ〜  作者: 幸運寺大大吉丸@書籍発売中


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第19話 海フロア

-side エリク-




 エリクには、2階層へ移動している最中に質問した方がいいと思ったことがあった。



「そういえば、このダンジョンって何階層まであるんだろうか?」という質問である。



『5階層だよ』

「ああ、小規模ダンジョンなのか」



 10階層までのダンジョンが小規模。

 20階層までのダンジョンが中規模。

 20階層以上あるダンジョンは大規模だ。



 そして、この世界でのダンジョンは、基本的に階層が多くなれば、多くなるほど難しいとされている。



 小規模は初心者向けのダンジョンだ。

 主に冒険者の教育用に使われている。

 中規模は経済のために重要なダンジョンだ。

 上層階ではさまざまな資源、下層階では珍しいものが手に入る。

 大規模のダンジョンはそうそうない上に、今までクリアできた人間は英雄レオン以外ではいないとされている。



『そうだね。まあ、難易度は大規模のものと変わらないけど』

「エ……」



 聞き捨てならないことを聞いたエリクだったが、「(たしかにトールやルークが潜りたそうにしているダンジョンがそんな簡単なわけないか。おそらく、言ってないだけで俺が最後まで1人で戦い、到達できるとは思っていないのだろう)」と瞬時に結論を出した。



 さて、エリク達は階段を降りて2階層の砂浜に足を踏み入れる。

 すると、そこはリゾート地にあるようなエメラルドグリーンの海だった。

 地球上の有名なところだとフィリピンのセブ島の海に似ていると言えるだろう。

 目の前の絶景に思わず、満面の笑みではしゃぎそうになるエリクをレオンは止めた。



『何気を抜いているの?ここはダンジョンの中だよ。今のエリクでは勝てない魔物も海の中にはいる』



 いつになく、真剣な声と表情のレオンにエリクも気持ちを引き締める。

 そんな緊張をぶち壊すように、後からついてきて、寛いでいた2匹がいう。



「そうカリカリするでない。レオン。エリクとて遊びたい年頃だろう。ほれ、さらに強力な結界魔法をかけたぞ。これでこのフロアの魔物も大丈夫だ。少しなら、遊んできても大丈夫だぞ」

“そうだぞ、レオン。幼気な少年をいじめるな。俺からも一応かけておこう。ほれ。俺たちは少しのんびりしているから、水遊びでもしてこい”



 おそらく、この世界の地上の生物で最強の2匹が親バカのような感情を発動したことによってかけられた結界魔法により、最高の防御力を手に入れたエリク。



「い、いいと思うか?遊んできても?」



 エリクはうずうずしながらも、恐る恐るレオンの顔色を伺いながら聞く。

 その表情は彼にも読み取れない。



『い……』

「い?」





『いい訳ないだろーーーーーがーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!』



 次の瞬間、レオンがこのダンジョンを揺るがすほどの凄まじい闘気をだした。

 激おこである。



『あっ……』



 創造神の闘気だ。通常は絶対に壊れないはずであるダンジョンの壁が壊れた。

 そして、おそらく今ので、このフロアの魔物は全滅だろう。



『………(汗)。えっと、ごめん。今のは無かったことに』

“できる訳ないだろうが。アホか貴様は”

「まったく。お主ときたら。あろうことかエリクが強くなるチャンスを奪うとは。お主が、1番望んでいたのではないか。エリクが強くなることを」



 無かったことにしてほしいという間抜けすぎるレオンの発言に対して、呆れた声を出す2匹。容赦ない2匹の発言に、レオンは反論も出来ず無言である。

 もうレオンには、追求されることはないだろうと思ったエリクは、レオンのことを2匹に任せ、このフロアで遊ぶことにした。




 ♢ ♢ ♢ ♢ ♢




 その後、しばらく無言で、楽しそうにしている、エリクを大人しく眺ていた3人も次第に遊びに加わりたくなった。



『ねえ、エリク。私たちも混ぜてくれない?』

“まったく。お主も結局遊びたくなったのではないか”

『そーいうルークだって。それに、さっき1階層のボス部屋で寝てたのって、エリク達と遊びたかったからでしょ。どー考えても、ここくらいルークの実力だったら一人でもあっという間なのに』

“うぐっ。我は別にいいのだ。最初から遊びたいということを隠してはないからな”

「まあ、まあ。お主ら、エリクが困っておるぞ。ほれ、これでも食って落ち着け」



 トールは、いくつか焼いてある魔物をレオンとルークに渡した。

 さっき、エリクが、レオンの闘気によって死んで海に浮いていた、鑑定して食用とでた魔物をせっせと捕まえて持ってきていたのをトールが火魔法で焼いただけである。



“感謝する”『美味しそう』



 2者は美味しそうな香りを目の前に急に大人しくなり、うまい、うまいと完食した。



“まあ、ここでお主と言い合っても意味はない”

『そうだね。別に、そこまで意味のある会話では無かったし』



 結局のところ2者が言い合っていたのはお腹が空いていたからだけだったので、腹一杯になったら、和解をし、エリクとトールが遊んでいるところに加わったのだった。



「(2階層は突破したというよりも、破壊してしまったに近いような……?)」とフロアを去る時、思ったエリクだったが、他3者がのんびり階段を歩いているのを見てなんかもうどうでも良くなったのだった。



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