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幸せ。

遅くなってしまい、すみません。よろしくお願いします。

「あのね、リアンにお話があるの」

 昨日言えなかった事、今日こそ言うんだもん。

 あたしはいつものように公園に来ている。もちろんリアンに会うためにね。

「なんだ?急に改まって。今日の心愛は不思議だな」

 不思議ってそんなに変かな?でも緊張してるんだもん。仕方ないんだよ。あたし、今日こそは言うって決めたんだから!

「あ、あのね、あたし、リアンのことがす、す……す……」

「す?」

 後ちょっと。何でいえないの?頑張れ、あたし!

「す、き……好きなの」

 い、言えたよ!あたし、言ったよリアン、レイちゃん!恥ずかしかった。あたしの顔、絶対真っ赤だよ~。

「ああ、おいらも心愛のこと好きだぞ」

 え?嬉しいけど、嬉しいんだけどリアンはあっさり言えちゃうんだね。すごいや。でも、友だちの「好き」かもしれないし……。ていうかきっとそうだよ。だってリアン、全然ドキドキしてるように見えないもん。あっさり言えるのもきっと友だちだから……。

 あたしの「好き」も友だちとしての好きだって思われてるのかな?

「ねえリアン?あたしはね、友だちじゃなくて、その……こ、恋人として好きっていう意味でいったんだけどなぁ……」

 あたしがそう言ったとたん、リアンが大きく目を見開いた。やっぱり友だちの「好き」だと思われてたんだ……。

「心愛はおいらの許婚候補になりたいというのか!?それならおいら、真っ先に心愛をお嫁にもらうぞ!おいらも心愛のこと好きだからな。もちろん心愛と同じ意味で、な」

 そうニッコリ笑ったリアンはやっぱりあたしの大好きなリアンだった。

 でも、許婚候補?神様の世界じゃそういうのが普通なのかな?

「リアン、許婚候補って?」

「ああ、なんかおいらの家はあっちの世界じゃかなり偉いらしくてな。世界三大貴族とやらの1つらしいぞ?だから許婚が必要だとか何とか……」

 ん?リアンはあっちの世界では貴族で、偉くて、許婚が必要で……。って、え?じゃあ、あたしすっごく不釣合いだよね?っていうかリアンのお家の人が絶対認めないよ!神様だってばれたらいけないのに、人間とお付き合いするなんて有り得ないし。

 でもでも、あたしはリアンと一緒に居たいよ。どうすればいいの?どうしよ?頭が変になりそう。

「心愛、どうしたんだ?やっぱりおいらと結婚するのが嫌になったか?」

 不安そうなリアンの顔。もしかしてあたしの所為?いや、もしかしなくてもあたしの所為だよね?あたしは首をぶんぶんと横に振る。

「嫌じゃないよ、全然。むしろ嬉しいって言うか、光栄っていうか……」

「ふふっ、そうか良かった。心配させる出ないぞ?断られたらどうしようかと思ったぞ」

「でも、いいの?あたしなんかで。人間だし」

 人間と神様がお喋りしてるってだけで奇跡みたいな物なのに。結婚なんて……。それにあたし、ママにもパパにも説明できないよ?信じてもらえる気がしないもん。

「心愛がいいんだ。人間だとか神様だとか、そんな小さいことはどうでもいいじゃないか」

 そう言ってくれるのは嬉しいんだけど、小さい事でもどうでもいい事でもないような気がするのですが……。

「おいらに任せておけ」

 まあ、リアンもこう言ってくれてることだし、あたしはリアンを信じるよ。リアンなら本当にどうにかしてくれるような気がするもん。

「うん!よろしくね、リアン」

「ああ。ところでさ、おいら達は恋人ってことでいいんだよな?」

 え?あ、いいんだよね?両思い、だった訳だし。改めて言われるとなんか恥ずかしいな……。でも嬉しい♪

「うん♪」

「じゃあ、心愛はおいらの彼女だな」

 あたしがリアンの彼女。リアンはあたしの彼氏!うわぁ、すごい。夢見たい。リアン、あたしは今とっても幸せだよ。貴方に会えてよかった。ありがとう。

『ほう、その女子おなごがリアンの彼女なのか』

 男の人の低い声がした。普通に聞こえるんじゃなくて、頭の中に直接響くような声。


 誰なの?


 どうしてリアンのことを知ってるの?

読んでいただき、ありがとうございます。嬉しいです。次回は終わりのほうに登場した謎の男がメインです。あ、勿論リアンと心愛もですが。

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