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最後の一日(2)

 それからあたしたちは他愛も無い話しをして、いつのまにか公園のど真ん中で抱き合ったまま眠ってしまっていた。


 あたしは夢をみた。


 少し大人になったあたしたちがね、この公園で芝生にならんで座ってね、


「あの雲、カニさんみたい~」


 空を見上げているの。


「心愛、あっちのは熊みたいだぞっ!」


 相変わらず、リアンは無邪気にはしゃいでて、


「あははっ、ほんとだぁ」


 二人で笑い合ってるの。


「うまそうではないか」


 でね、リアンは相変わらず食いしん坊なの。


「もうっ、リアンってば」




◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「今頃、リアンの奴、あの女子おなごと仲良くデートでもしているのではないかの?」


 二人がすっかり夢の中にいるとき、リアンの父はやっぱり落ちこぼれな息子のことが気になって仕方がなかった。


「少しくらい、いいじゃろ」


「時空を超える精霊たちよ、我に力をっ!リアンのもとへ……」


 しっかり姿消術もかけて、どこにいるか分からない息子のもとへ移動ワープした。が、着いた先はさっきのあの公園だった。

 てっきり術が失敗したのかとも思ったが、ちゃんとリアンたちはその公園にいた。


「最後だといったじゃろう。デートくらいしないのか?あいつらは……」


 そういって2人の元へと近づく。


 ぎゅっと抱きしめあった息子とあの女子が幸せそうに微笑んでいる。自分には見せたことのない、いい表情かおをしている息子が目の前にいる。


「最後に、そんな表情見せるでないぞ。リアン」


「息子から幸せを奪える親父なんていないんだ、たとえそれが”神”だとしても、だ」


 そうつぶやいて、自分の居るべき場所へと、雲の上へと帰っていった。

なぜかお父さん登場、です。


やっぱり、お父さんはお父さんですっ!


えと、読んでくれてありがとでした。



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