ダンジョンに潜る④
文章力が無いので、もしかしたら読み辛い部分もあるかも知れません。また「紀州弁」を意識して書いたので見苦しい所もあるとは思いますがご了承ください。あえて主観「紀州弁」を設定しました。
••✼••【④】••✼••
『サイコロの出目数が4!』
「アンタが満足するまでって、それは勘弁してくれ!」
「いや、ワシは構わんぞ? 時間ならたっぷりあるからな!」
「「「いやいやいやいやっ!(汗)」」」
「では、始めようか!!」
「「「!!・・・・・・(汗)」」」
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
仁美達は、これでもか!と言うくらいに、王子ゴーレムとハイ&ローをし続けた。
何時間、続けていただろう?
もう、丸1日は経ったとは思う頃、いい加減に腹が立ってきた。
「なあ!」
「なんだ?」
「もう、丸1日こんな事やってるぞ?」
充血した目で言う仁美。
「それがなんだ?」
「それがなんだってアンタねえ!
勝ち負けの基準も決めてへんのに、こんなん勝負つく訳がないやん!!」
「はあ? 何を言っている?
ハナっから勝負なんか関係ないだろう」
「「「はあっ?!」」」
「最初に言ったであろう?
このゲームでは、ワシが満足するまでだと」
「ぁあん?! アンタねえ!!」
「ちょっと待ってください!」
和美も、充血した目で王子ゴーレムに言う。
「お、なんな和美?」
「なんだ?」
「僕達は、このダンジョンの調査のために来たんです」
「ほお それで? 何か分かったのか?」
「ええ、分かりましたよ!
アナタと言う、1人寂しいゴーレムが居るって事がね」
「!・・・ほお? まさに、そうだな
そして、今こうしてお前達とハイ&ローをしている・・・」
「そうですね! でもね?
僕達は、もう戻らなければならないです!
毎日、外界で働かなければならないんです!」
「ほお・・・それなら、毎日来れば良いのでは?」
「僕達は働かなければ、暮らしていけないんです!
僕達は、食べるものも、着るものも、住む場所も、飲水さえ働いて稼いだお金で買って生活しているんです!
僕達の事情を知らないアナタには理解できないかも知れない
アナタはゴーレムだから、何日でも何年でも、こうしてゲームをし続けていても平気かも知れませんが、僕達はそうではない
毎日忙しい日々の中、今回はたまたま時間を空けて来ているだけなんです
アナタが満足いくまでだなんて、やってられないんですよ!
アナタが満足いくまでだなんて、アナタに一々合わせていたら、もう二度と来たくなんて、なくなるんですよ!」
「そ、そうなのか?」
「和美・・・(汗)」
「和美さん・・・(汗)」
もう、和美は疲れがピークなのか、自分でも何を言いたいのか解らなくなっていた。
だが、なんとなくではあるが、王子ゴーレムには和美の意思が少しは伝わったようだ。
「それは、すまなかったな・・・
お前達の事情も考えずに・・・」
「いえ、解ってもらえたなら僕達は・・・」
「では、このトランプを持って行くがよい」
「トランプを?」
「うむ そして時々、思い出して欲しい
ワシという元王子のゴーレムが、このダンジョンに居ることを
本当の名前すら忘れてしまった元王子のゴーレムが、お前達がまた来ることを願っていることを・・・」
「!・・・わかりました アナタの事は覚えておきますよ」
「うむ すまなかったな? 無理に引き止めてしまったようだ」
「まったくやよ・・・(汗)」
「疲れましたね・・・(汗)」
「はい・・・では、失礼しますね」
「ああ・・・」
仁美達は立ち上がると、王子ゴーレムの部屋を後にした。
王子ゴーレムは、名残惜しそうに仁美達を見送っていた。
少し、気の毒な気もしたが、仕方ない。
仁美達は、部屋の奥の開口を抜けた。
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