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クラスメイト

さて、目の前にはミレーナを断罪する男2人。

そして、その横にはミレーナにいじめられる娘。


──早急にこの場から離れるか……。


「申し訳ありませんが、教室へ移動中なのでこれで失礼させていただきます」


「あぁ、呼び止めてすまなかった」


「いえいえ。では……」


一礼し、その場を後にする。


「あのミレーナ様は、殿下とお知り合いなのですか?」


「顔見知りなだけですよ」


大丈夫、殿下とは婚約しないから。

殿下は、貴方と幸せになるのだから。


「さぁ、私達のクラスですよ」


「今日からクラスメイトですね。よろしくお願いしますミレーナ様」


「こちらそ、よろしくお願いしますカナリヤ」


やはりカナリヤとはクラスが一緒だった。

それに、公爵家次男のステリオ・ボナパルト

こいつも一緒だった。


「そういえば、園遊会のことは聞きましたか?」


「園遊会?」


「ええ。新入生を迎えて一ヶ月程して馴染んで来た所で、全生徒対象の園遊会を行うらしいです」


あぁ、歓迎会のようなものか。


「それで、ミレーナ様はどの様なドレスをお召しになります?」


「私はドレスなどには全く疎くて、侍女にお任せしようと思います」


着物ばかり着ていた人間が、ドレスなど分かるはずなかろう。


「そうなんですね。でも、ミレーナ様ならなんでもお似合いだと思います!」


「ありがとうございます。カナリヤの方こそ決まっているの?」


「私は……」


「カナリヤ!!」


カナリヤが言いかけた時、声がかかった。


「あら?リオどうしたの?」


「どうしたじゃないよ、折角同じクラスになったんだから、僕のこと待っててくれればよかったのに」


リオ?


「あの、お知り合いなのですか?」


「あっ、すみません。こっちはステリオ・ボナパルト。私の幼なじみです」


幼なじみ!?そんなはずはない!

この二人は、クラスメイトになって初めて出会うのだから!


「リオ、こちらミレーナ・セルヴィロ嬢、私を助けてくれた方です」


「初めまして、ボナパルト様。ミレーナ・セルヴィロと申します」


「あぁ、僕はステリオ・ボナパルト。カナリヤの保護者のようなものだよ。リオって呼んでくれればいいよ」


「では、私の事もミレーナとお呼びください」


「ちょっと、リオ!変なことミレーナ様に言わないで!」


おかしい。二人はこんな関係性ではなかった。

どちらかと言うと、カナリヤがステリオを怖がっていた。

それもそのはず、ステリオは愛が重い。

その為、カナリヤの行動を制限していた。

時には怒鳴り、脅して。


「仲がよろしいのですね」


「ただの幼なじみです!すぐ子供扱いするんですよ!」


「お前が危なっかしいからだろ!?」


うん。仲がよろしい。

しかし、原作に沿ったところもあるが、大幅に違うところもある。

どうなってる?


「お二人共とりあえず教室へ入りましょう。もう先生が来ますよ」


「そうですね!すみません」


「ほら、カナリヤがグズグズしてるから」


「はぁ?あんたが……!!」


「ほらほら、カナリヤ行きますよ」


──子供の世話は御免こうむりたい。


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