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再び婚約浮上

さらに6年の月日が経ち、ついに来年入学を迎える。


あれから兄様は、私に対しての執着は多少控えめになった。

剣術も騎士団に負けないほどの腕前になった。

婚約者も未だにいない。


──順調に原作を変えている。


そして周りの人間に対しても、当たり散らすこともせず、感謝の念をしっかりと持つことを大切にした。

感謝の念を持てというのは、前世での親父の言葉。

「どんなに悪い奴でも、一つぐらいは感謝されることをしている。こんな職業だからこそ、感謝の念は忘れるな」

死ぬまで覚えていた言葉。


──死んでも覚えてたか。


その言葉を忘れずにいたおかげで、この屋敷の使用人達は凄い良くしてくれる。


「ミレーナ様。今日は冷えますので外出は控えてください」


「でも、剣の稽古が……」


「いけません!風邪でも引いたら大変です。さぁ、お部屋にお戻りください。温かいお茶を用意致します」


こんな感じで、私の事をよく心配してくれる。


──過保護すぎる気がするがな


コンコン


「レーナ。今いいかい?」


「父様?どうぞ」


自室にいると、父様が尋ねてきた。


「急にすまないな」


「いいえ。どうしたんですか?」


「それがな……」


父様の顔色が悪くなってきた。これはあまりいいお知らせじゃないみたいだ。


「……前に婚約者の話をしただろ?」


「はい。私自身が婚約者を見つけるまで婚約はしないと約束してくださいましたよね?」


「ああ。その約束を破るつもりはないんだがな。第一王子殿下がどうしても、お前に会いたいと言っていてな」


──ここに来て強制補正か!?


「私も何度かは断ったんだが、中々引いてくれなくてな。最終的に陛下に頼まれて断れなかったんだ。すまん!」


言い終わると父様は私に向かって頭を下げた。


「父様、頭を上げてください。陛下に頼まれれば断れないのは当然です。仕方ありません。乗り気ではありませんが(又は、気乗りはしませんが)お会いするだけ、お会いしましょう」


「行ってくれるか!?不甲斐ない父親ですまない」


再び頭を下げた。


はぁ。まさか陛下が出てくるとは。

一介の貴族如きが断れるものじゃない。


──腹を括るか。





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