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いつのまにやら聖母様  作者: 芍薬百合子ぼたん鍋
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部屋に戻るとベットに腰かけてスキルを確認してみることにする。


教会の鑑定で表示されたスキルを思い出す。


自動翻訳:Lv.MAX

鑑定:Lv.1

アイテムボックス:Lv.1

白魔法:Lv.MAX

創造神の加護


スキルを確認する前にお金についても確認することにした。

もちろんこれもアリサちゃんに教えて頂きました。

この世界のお金は鉄貨、銅貨、銀貨、金貨、白金貨があるそうで


鉄貨10枚=銅貨1枚

銅貨10枚=銀貨1枚

銀貨100枚=金貨1枚


となる。白金貨についてはものがない上によっぽどのお金持ちくらいしか持っていないとのことなので詳細は不明である。まぁ、縁はないだろうな。


今日一日利用した感じだと基本的には鉄貨と銅貨、銀貨が主流となり、金貨はほとんど庶民の間では使われていないような感じだ。


そう考えると貴族の服屋は恐ろしいほど高かったことが分かる。


無駄遣いをしなければそれなりの期間働かなくても生きていけそうだか、身一つで召喚されているのでまったく安心できない。


いよいよスキルの確認。

まずは自動翻訳から。


これはなんとなくわかる。

だって私的にはずっと日本語を話していたが今のところ出会ったすべての人と会話が成立したことから、まさに自動的に翻訳されているのだろう。

レベルがMAXということだから、どの国の言葉であっても苦労しないと思いたい。


ちなみに、文字も読める。

見たことない文字なのになぜだか読める。


魔術師のおじいちゃんに連れていかれた執務室にあった本の背表紙が読めると気づいたときはビックリした。

なぜ読めるのか聞きたかったが、おじいちゃんは愚痴るのに忙しかったので聞けなかった。


その他にも聞きたいことがあったけど諦めたなぁと思い返す。

教会で鑑定したことでスキルのお陰だとわかったので良しとする。


おじいちゃんのこととかお城でのあれこれは、もう忘れよう。うん、それがいい。


自動翻訳、言葉も文字もわかるなんてとってもありがたいスキルですね!


次は鑑定。

これは今後の生活を左右するかなり重要なスキルだ。

これが使えれば商人として生きていける可能性があるから。

早速スキルを使ってみることにする。


どうやればいいかわからないが、とりあえず部屋のイスを見ながら『鑑定』と言ってみると目の前に半透明の板が出現して【イス】と表示された。


どうやら成功したようだ。


スキルが使えて感動したと同時に本当に異世界に来たのだと改めて実感して、ちょっとしんみりした気持ちになった。


しかし、『鑑定』と言うだけでそれがなにかわかるなんて今までではあり得ないことに何だか楽しくなって、部屋の中のものを手当たり次第に鑑定していく。


はじめは『鑑定』と声に出していたが、どうやら心のなかで唱える?念じる?だけでも出来ることが判明。


ちなみに、自分を鑑定したら【人族】と表示された。間違えではないが名前とか出るかと思っていたので、なんか違うと思ってしまったのは仕方ないことだと思う。


まぁ、レベルはまだ1なので仕方ないのかもしれない。

これからレベルが上がれば教会て鑑定したときのように詳しい情報が見れる日が来るかもしれないが、個人情報を簡単に見れるのもどうなんだろうか…

あんまり詳しく出るようなら、人に使うことはしないように気を付けよう。


次はアイテムボックス。

これも教会のあとの喫茶店でアリサちゃんにそれとなく確認済み。アイテムボックスと言えばカバン要らずの超便利スキルとのことだ。


実はこのスキルすでに現在進行形で使用中だったりする。


説明を聞いたあと、アリサちゃんが席をはずした際にお城でもらった金貨をアイテムボックスにしまってみたのだ。


金貨が入っている袋を持ちながら小さな声で『アイテムボックス』と唱えてみると、あら不思議。

今までの手に持っていた袋が消えたのだ。

一瞬で消えたのでかなり慌ててしまった。


戻ってきたアリサちゃんにかなり不審な目で見られたことは気にしてなんかいない。

支払いの時に金貨一枚小さい声で言えば手の中に出現して感動していたら、お店の人にも不審な目で見られたことも気にしてなんかしていない…


鑑定が声に出さなくても出来たことから、アイテムボックスも同様に出来るのではないかと思い、心のなかで金貨一枚と念じてみると成功した。


いちいち声に出さなくてもスキルが使えることが判明してほっとした。

もう二度とあんな目で見られるのはごめんなので。


アリサちゃんの知り合いにも持っている人がいるそうで、このスキルはどうやらそこまでレアではなさそうであるが、カバンを買うまでは念のため服屋でもらった袋を通してスキルを使っていないように見せかけるつもりだ。


慢心良くない。いくらレアではないとは言えスキルはあまり見せない方がいいと私の本能が告げているので。


つぎは最後のスキル白魔法。

なんとなくだけど白魔法=回復魔法だよね。

うーん、疲労はあるけど怪我をしていないので確認しようがない。


とりあえずわたしがやっていたゲームで魔法使いが回復時に唱える呪文が『ヒール』だったので、試しに唱えてみる。


『ヒール』と唱えた直後に身体がほんのり温かくなったがような気がするが、怪我をしていないのでちゃんと発動したのか判断がつかない。


かといって、自分で傷をつくってまでも確認する勇気はない。だって痛いの嫌だもん。


でも、なんとなく身体が軽くなったような気がしたのでもう一度唱えてみる。

ちなみに『ヒール』は言葉にしないと発動しなかった。不思議だね。


また身体がほんのり温かくなった気がして、やっぱり少し疲れが取れたような気がした。


このまま何回か唱えれば何か分かる変化かがあるかもしないと思ったので『ヒール』と唱えつづけていると、突然目の前が真っ暗になった。





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