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いつのまにやら聖母様  作者: 芍薬百合子ぼたん鍋
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朝、希望に満ちあふれた朝。

だが、わたしは今絶望している…


何故なら!

全身がひどい筋肉痛に襲われているからです。

昨日の戦闘訓練は思ったよりハードだったらしい。

身体を少し動かすだけでもめっちゃ痛い。

どこもかしこもめっちゃんこ痛い。


今日は買い物の予定があるのにどうしてくれよう。


「朝ごはんの用意ができましたよ。」


なん、だと。

もう時間がない、どうしよう。



・・・そうだ、『ヒール』をしよう。



あの馬車でズタボロにされたお尻すら治してくれたのだから、筋肉痛も癒してくれるはず!


そうと決まれば早速、寝転んだまま『ヒール』をかけてみる。


ん?治ったかな?

そっと身体を動かしてみると、今までの痛みが嘘のように何の違和感もなく動かせるようになった。


よかった。そして筋肉痛がまだ翌日にきてくれたことも、よかった。

これで安心して何事もなかったように朝食が食べれますわ。


うん。レイアさん、今日もとっても美味しいです。


「まだあるから遠慮しないでね。」


はい。もんちろんです。


「そうそう、今日の予定をお聞きしてもよろしいですか。」


今日の予定は午前中はぜロスさんのお店でお買い物させていただいて、午後の予定は入れていません。


「そうですか。それでしたら買い物が終わったら私のオススメのお店でお昼をご一緒しましせんか?」


それは、かまいませんが。


「よかった。それと、ご飯を食べたらお礼の品をお渡ししますので。」


分かりました。では買い物が終わったら一度お家に戻ってきますね。


「はい。ゆっくり見ていってください。では、よいお買い物を。」


ゼロスさんに見送られやって来たお店は相変わらず広くて色んなものが置いてある。

日用品などはもちろん、食品から武器まで本当になんでもある。


「ユウリ様、こちらの短剣はいかがでしょう。」


おお!いい感じじゃない?

昨日話していたわたしの護身用の短剣を購入。

ついに、スコップ以外の武器を手に入れました。


もちろんわたしの武器以外にもあれこれ見ては必要な物を購入すれば、時刻はお昼過ぎ。

お店広すぎ、物ありすぎ。

買った品物はアイテムボックスに詰め込んで急いでゼロスさんの家に向かった。


待っていてくれたゼロスさんとレイアさんに案内されて辿り着いたのはいかにも高そうな特別な日に来るようなお店だった。


「このお店では珍しい食材を使ってまして、是非食べていただきたくて。」


・・・こ、これは!!!


美味しいご飯の数々の中でひときは光輝く白い粒。

そうわたしはこの世界に来て初めてお米様と出会ったのだった。

もうね、あまりの感動で泣いたよ。


実はこの世界、主食はパンやパスタが多く色んなお店でさりげなく探していたのだが、一度もお米様を見ることはなかった…

そのためお米様はもう二度と食べられないと思っていたので、お米様大好き人間としては軽く絶望していたのだ。


「なんと、お米をご存じでしたか!」


存じてるもなにも、大好物です!


ゼロスさんの話によると、お米様は東の国のでのみ栽培されているようで中々流通していなとのこと。


この情報により、わたしは東の国の海というよりお米様のために旅をすることを決意したのだった。


「実はうちの店にも少しだけ在庫があるのですが…」


買います!是非とも買わせてください!!!


他にも土鍋あるとのことなので、久しぶりのお米様堪能しながら必要なあれこれ購入させていただくことを約束させてもらいました。





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