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突然の声に驚いて閉じていた目を開き辺りを見渡すが、そこには何もない。
え?異世界に飛ばされたらと思ったら、今度は謎の電波受信?
・・・うん。これは疲れからくる空耳または幻聴ですね!
いくら周りを見ても何もないし一緒に祈っていた皆にも変わった様子はないので悪戯とは考えられない。 やっぱり気のせいだったようだ。
気を取り直して、次は鑑定をしてみることにする。
せっかくなのでわたしだけではなくみんなで受けることにした。
シルバくん、フェルくん、レオーネさん、そして最後にわたし。
ちなみに皆の鑑定結果は、
シ「私は特に変化はありませんでした。」
フ「レベルが1つ上がってた。」
レ「私は2つ上がってました。」
とのこと。レベルの上がった2人、おめでとうございます。
そしてわたしの番となり鑑定石に触れるとステータスが表示された。
咲来 結織 (サクラ・ユウリ)♀
3◯才
Lv.3
HP:60
MP:6000
スキル
自動翻訳:Lv.MAX
鑑定:Lv.1
アイテムボックス:Lv.2
白魔法:Lv.MAX
神託:Lv.0.5
祈祷:Lv.0.5
生活魔法:-
創造神の加護
旅の神の加護
うん。なんだかろくでもないものが増えているんだけど。
というか、レベルが2つも上がってることに驚く。
もしかしてあの事故みたいな形でも倒したことになったってことなのかな?だとしてもこんな簡単に上がるもの?
なんかアヤシイ…
でもまぁ、悪いことばかりではない。
これなら今後も成長できる希望が持てるわけで、
脱、足手まとい!
ただ、HP。君ははどうした。
レベル上がっても平均以下ってそれはないでしょ。
MPの伸びを見習ってよ。
このままの計算だとレベル10でようやっと平均に到達できるかどうかとか…勘弁してよ…
それにスキル。
アイテムボックスのレベルが上がっていることと生活魔法を取得出来たのは嬉しい。
しかし、神託と祈祷ってなに?
何がどう違うのか知らないけど嫌な予感しかない!
しかも0.5って。1未満なら取得出来てないと同じじゃないの?
なんでそれで表示されるのか、全くわからん。
あと、最後に加護。
確かにずっと旅の安全を願いましたよ。
願いましたけども・・・!
あー!もー!ツッコミどころが多くて処理出来ないんですけど!
色々ありすぎて考えることを止めたわたしはしばらく遠くを見つめることしか出来なかった。