表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いつのまにやら聖母様  作者: 芍薬百合子ぼたん鍋
3/210

3、門をを抜けるとそこは雪景色ではなかった

お茶をしたあとはひたすら歩き、塀にたどり着くと大きな門があって、イカツイ顔のムキムキの門番がお二人立っていた。


引き留められたらどうしようかとドキドキしながら門をくぐるが、そんなことは起こらずすんなりと門の外に出ることがで来た。


警備体制に不安しか感じないんだけど。


でも門を抜けて改めて見ると、庶民側から貴族側に入るのにはそれなりに大変そうなようだ。

その様子に確かに貴族側から出る分にはそんなに確認してくてもいいかもしれないな、と納得して早々に門からおさらばした。


庶民側の街は貴族側からは考えられないほど活気に溢れていた。


たくさんのお店にたくさんの人、見たことないものばかりでキョロキョロしながら歩いているとスカートの裾をひっぱられた。


「ねぇ、おねぇさん。この街は初めてでしょ?あたしが案内してあげようか?」


ビックリしてひっぱられた方を見ると10才くらいの女の子が。


もちろんこれは親切心からではない。

キョロキョロしてたもんだから、いいカモだと思われたようだ。周りを見渡せば同じように声をかけている子どもたちがチラホラ。


実にたくましいことで。


何処に行けばいいのか分からないし、私はあえてカモられてあげることにした。別に押しに負けたわけではない。これが若いあんちゃんとかだったら断固拒否してましたよ。


ちなみに話しかけてくれた女の子の名前はアリサちゃん。

赤毛のロングヘアーをおさげにしたぱっちりおめめのかわいい女の子だ。


お茶は飲んだが召喚されてからなにも食べていし、歩き回ってお腹が減っていたので、わたしはアリサちゃんにまずはオススメのご飯屋さんに案内してもうことにする。


「ご飯ね!あたしに任せて、こっち、こっち!」


そう言って手を引かれて案内されたのはちょっとお高そうな雰囲気のお店。だとしてもお金はあるのし、お腹と背中がくっつく寸前なのでその店に入ることにしてアリサちゃんが食べたいものを頼んでもらう。


「えっと、本当に好きなもの頼んでいいの?」


いいですよ。すみませーん!


アリサちゃんとが注文したのはスパゲッティとパンとお肉だった。

どうやら最高のカモと認定された私は気を良くしたアリサちゃんから色々聞いた。


ただ、あまりにも常識的なことを聞くものだから、私は最高のカモからただの可哀想な人に降格されたようで途中からめっちゃ優しくされたうえに軽く説教された。見た目10才くらいの女の子にです…


「おねぇさん、声をかけたがあたしだったからよかったけど、他の人だったら知らないところに連れていかれちゃうかもしれないよ。気を付けなきゃダメだよ!」


いやいや、ついてきたのはわざとだからね。

流石に誰彼かまわずそんなホイホイ着いてったりしないよ。


アリサちゃんに説教されながら、色々聞いてわかったことは、私の所持金が3億円でこの世界が驚くほど物騒だってこと。

また、10才を迎えると教会でひとつスキルがもらえて、簡単な生活魔法は大抵の人なら使えること。

そして、特定の場所で自分のスキルについて鑑定を受けられるとなどだ。


そしてここで衝撃の事実が発覚。


10才位だと思っていたアリサちゃんはまだ8才だった。この世界の人たちはかなり大人びて見える。


いくらしっかり者のアリサちゃんとは言え、8才の女の子に詳しい世界情勢が分かるわけもないので確かなことは分からないのだが、話を聞いて思ったことは私一人では町から出ることすら怪しい上に、このままだといいようにカモられてお金が底をつき、最終的にのたれ死ぬな。だった。


絶望しかない未来しか思い浮かばないことに絶望したけど、ご飯は美味しかったです。


このままではヤバイと思った私は頭をフル回転させ、とりあえず教会に連れていってもらうことにした。


もしかしたら10才はとっくの遥か昔に過ぎているが、私にもスキルが与えてもらえるかもしれないと思ったことと、教会で鑑定ができるからだ。何度も言うが情報大事!


決して神頼みでもしなきゃやってられなかったわけではない。まずは己を知ることからはじめるだけです。


この世界は多神教で、創造神やら戦神、農業神、愛の神や商いの神など色々な神様がいるそうだ。


アリサちゃんとお話ししながらて歩いていると、教会に到着。しかしアリサちゃんは興味がないようで外で待っているとのことなので恐る恐る一人で教会の中へ足を踏み入れる。


ちなみに、創造神が最もポピュラーかつ神様のなかでは一番偉いそうで、案内された教会は創造神を祀っていた。


私は神殿の人に案内されるがまま祈りの間と呼ばれる場所に通されたので、とりあえず無事に生き残れることと、スキルが欲しいとお願いするとにした。


心のなかで一心不乱に祈った直後、ホワッと温かなものを感じたので目を開いてみたが目に見える範囲で特に変わった様子なかった。


うーん、気のせいだったかな?


お祈りの次は鑑定をしてもらうことに。

鑑定は鑑定石というもので自分のスキルなどを知ることが出来るそうだ。


教会や大きな組合などには大体鑑定石とやらが置いてあるらしい。


他にも鑑定のスキルを持っていれば鑑定石がなくても鑑定が出来るとアリサちゃんは言っていたが、鑑定とはどんなものだか想像がつかないので不安です。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ