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いつのまにやら聖母様  作者: 芍薬百合子ぼたん鍋
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馬車に揺られること半日強。

日が沈む直前に本来泊まる予定だった村を通りすぎて、さらに一つ先の村に到着した。


独自ルート恐るべし。


移動中、ゼロスさんと色々話をさせてもらった。


なんと!ゼロスさんもアイテムボックスのスキルを持っているそうだ。

そのため仕入れたものは大体アイテムボックスに入れていて、入りきらなかったものだけを荷馬車に載せているようにしていることのこと。


しかもゼロスさん、若い頃に東の海に行ったことがあるとか。


「随分昔のことですが、あの時は馬車で色々寄り道しながらだったもので、着くのに2年かかりました。通常でも、海までは馬車で1年ほどかかるので、歩きとなると2年以上かかるかもしれなませんね。ははっ」


ははは…

いやいや、とてもじゃないけど笑えない。

2年も旅するってもうそれはもう、電◯少年もビックリじゃないですか!?


旅への不安を募らせる私に追い討ちをかけるようにお尻の痛みが襲う。

痛みをやわらげようと途中から寝袋を敷いてみたが多少マシになったかな、程度だった。


このままだとお尻の肉がボロボロになってまう…


荷馬車の恐ろしさと海への道のりの厳しさをを知った1日だった。


しかし、明日も荷馬車に乗ることをこの時わたしはまだ知らない。というかわざと考えないようにしていた。







到着した村はゼロスさんたちが何度も立ち寄ったことがあるそうで、村人に聞くことなく村外れの掘っ立て小屋に到着。


ただ今回は以前とは違い本当掘っ立て小屋だった。

囲炉裏はなく、あちこちに隙間が見受けられ、どんなにオブラートに包もうとしても、とてもキレイとはいえなかった。


なので、小屋に入るなり『クリーン』をかけまくり中をキレイキレイにさせていただきました。


あまりにもかけまくりすぎてクラっとしたことは、心配性なイケメン2人には気づかれていないと思いたい。


夕飯は小屋の外で焚き火。ゼロスさんが仕入れた材料を惜しみなく出してくれたおかげで豪華な夕飯となった。


お姉さまがいろいろ作ってくれたんだけど、もちろんどれもこれも美味しかった。この世界にきて一番美味しいごはんだったと思うほど美味しかった。


ご飯が終わると雑談タイムへ。

まず今後についてだ。独自ルートで明日の夕方には街に到着予定とのこと。


徒歩で向かっていた私達としては、予定よりもずいぶん早く進むことができて嬉しい限りです。


その後は、ぜロスさんたちの旅の話を聞いて、そろそろ寝ようということに。

本来なら皆で小屋で寝るところなのでが、盗賊のこともあるので念のため見張りをたてることになった。


見張りをしてくれるのはゼロスさんを除いた男性陣。

シルバくん、角の生えた男性、フェルくんの順に見張りをすることになった。


二日連続で見張りに病み上がりだけど大丈夫?


「二日くらい特に問題ありませんよ。」


うん。頼りがいがありすぎて、何も言えない。


見張りのために焚き火はそのままで、見張りのシルバくん以外は小屋に引き返して明日に備えて寝ることにする。


「では、また明日もよろしくお願いします。」


こちらこそ。おやすみなさい。


ぜロスさんたちと挨拶を交わし、寝袋に入れば相変もわらず3秒でスヤァ。


いや、でも、ほら!

今回はクリーンを使いすぎたからってことで!

勘弁してください。




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