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いつのまにやら聖母様  作者: 芍薬百合子ぼたん鍋
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野宿だというのに大満足の夕飯を食べ終えて、『クリーン』をかければあとは寝るだけ。


わたしは率先してクリーンさんを使いましたよ。

いやぁ、本当に便利なんだわこれが。


夜は昨日話していた通り、交互に見張りをすることに。

順番はフェルくん、シルバくんの順だ。


自分だけずっと寝るのもなぁ、と思いながらシルバくんと共にテントの中に入り寝袋に入るとまたもや3秒でスヤァだった。


やっぱり疲れていたようで…体は正直だった。



新しい朝が来ました。

希望といい匂いのする朝が。


いい匂いにつられてテントからそろりと顔を出すと、シルバくんがご飯を作っていた。


「おはようございます、ユウリ様。よく眠れましたか?もう少しで出来ますのでお待ち下さいね。」


お、お母さん!わたしはそう心の中で叫んだ。

元の世界じゃ一人暮らしが長かったので、起きたら朝ごはんが用意されているとか本当に感動なんでけど。


流石にフェルくんはまだお休みのようなのでわたしは静かにテントを出る。

ん?そもそもいつ見張りを交代したのか気付かなかったけど…ま、いっか!

お手伝い出来るようなことは残っていなかったので、パンをアイテムボックスから出して皿を用意する。

最近の私はこれしかしてない気がする。


準備が整うとまだ寝足りないだろうがフェルくんを起こし、皆でご飯を食べた。

朝食は昨日のウサギの肉の余りで出汁をとったスープであっという間に食べきってしまった。


あんなにいい匂いしてて魔物寄って来ないのか不思議に思い訪ねる。


「魔物は血の臭いに敏感なのであって、料理の匂いで襲われることはそんなにありませんよ」


そんなにない…ということは襲われることもあるということですね…


無事に一夜を過ごせたことに感謝し、またウサギに会えたらいいなと思いながら、テントなどをしまい火の始末をして再び村を目指し出発した。


「もう半分以上は進んでいますので、順調にいけば昼過ぎには到着出来るかと思います。頑張りましょう。」


おお、そうなのか。

2人にはゆっくり休んでもらいたいので少しでも早く着けるように気合いを入れて歩く。


流石に休みなしで村まで行くのは無理なので、途中で休憩をとることにした。


今日はまだネズミにもウサギにも遭遇していない。

ウサギに逢えないのは残念だが、このまま何事もなく村まで行けそうだねと話していると、フェルくんが急に立ち上がり辺りを見回す。


「シッ!なんか変。」


少しするとシルバくんもなにか感じ取ったようで急に立ち上がる。


「ユウリ様、こちらへ。私たちがいいと言うまで出来る限り物音を立てず息を潜めていてください。」


2人に誘導され急いで街道から離れ、草が鬱蒼と生えている木のかげに隠れる。


急な出来事についていけず、2人の見たことのない真剣な様子に不安になるが、問いかけることが出来るような状況ではないのでひたすら大人しくしているしか出来ない。


木のかげに隠れてからほどなくして、私たちが歩いてきた方から何かがやって来た。





その何かは、狼の群れに追われている馬車だった。




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[気になる点] ひたすら主人公主観で 会話しないの? 何を読まされてるんだ? [一言] 読む気がなくなった
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