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いつのまにやら聖母様  作者: 芍薬百合子ぼたん鍋
204/210

204

穴から引きずり出されたわたしはお頭復活で盛り上がっている村の片隅でシルバくんたちと一緒にやって来たテオバルトさんと共に報告会を行っていた。


テオバルトさん曰く


「泳がしていた外道どもがフリードの加護が弱まったことで自分の立場を理解したらしく保身に走ったようで…フリードの怒りを買いました」


とのことでシルバくんがお城に駆けつけたときには何人かが氷漬けになっていたそうな。


せっかく自分の立場を理解出来たんならそこで素直にごめんなさいして更生すれば良かったのにねぇ。


「それが出来ないから外道といいますか…」


それもそうか。

それで何だっけ?えーと、全ては聖母を騙り凶作を引き起こし、王国の民を唆してさらにフリード様に取り入ろうとした諸悪の根源たる魔女のせいだと言いのが外道さんたちの言い分だっけ?


「はい…」


その魔女っていうのはわたしのことだよね?

いやぁ、いくら自分達の保身の為とはいえそこまで話を飛躍させられるってスゴいなって感心しちゃうわ。


「誠に申し訳ございませんっ!」


いやいや、テオバルトさんのせいじゃないんだからそんな土下座までして謝らないで。


で、その外道どもは?


「現在フリードが直々に取り調べをしております」


ちなみにパウルさんは激おこフリード様のお目付け役兼ストッパーとして取り調べに参加してるそうだ。


色々と御愁傷様です…


とりあえず今回の村への襲撃を指示した主犯はすでにお城で確保されてるし、村を襲った実行犯の兵士たちも捕まえたからこれで一件落着だね。


「それもこれもユウリ様たちのご助力のお陰です。ありがとうございました。それで、その、兵士たちの前に村を襲撃した犯人っていうのは…」


うん。わたしの背中にべったりくっついてるイケメンさんですね。


このイケメンさん報告会が始まると同時に目が覚めたらしく、アセナのガン見の監視を突破してわたしの背中にしがみついてきたのだった。


「フーッ!」


こら!テオバルトさんを威嚇しない。

あと爪をたてないの。肩に食い込んでるからね。


「ご、ごめんなさい…」


まさか突破されると思わなかったアセナさんは少し離れたところで落ち込んでいるし、シルバくんは目線で人をコロコロ出来るんじゃないかっていうくらい恐ろしい目でイケメンさんを見ているし、レオくんはオロオロしてるし、ガルくんは船を漕いでるし、王城くんは表情が見えない。


「・・・」


えーと、こんな状況でして…

出来ればこのままお城に向かいたいなぁなんて。

あ、もちろん逃がそうとか考えてないですから!


「それは心配してませんが…」


じゃ、このままでお願いします。


「はぁ…分かりました。戻る前にシルバ殿ちょっとよいですか…」


そう言ってシルバくんとテオバルトさんは何処かに行ってしまった。


何を話してるのか気になるところだけど、レオくん。


「はい、ユウリ様。なんでしょう?」


ガルくんと一緒にアセナさんを励ましてもらえるかな。


「分かりました。あの…」


ん?なんだい?


「その…すごく反省してました!だから…」


大丈夫。ちゃんと分かってるよ。


「えーと、それで、背中の人は…」


「フーッ!」


・・・とりあえずこのままで。


レオくんはイビキをかいているガルくんをお姫様抱っこして落ち込んでいるアセナさんの元へ向かった。




王城くん。


「・・・はい」


あの、そのー、足手まとい何て言ってごめんなさい。


「・・・」


それなのに約束を守って皆と来てくれてありがとう。


「・・・い」


えっ?


「ごめ、ごべんなざいぃぃぃ」


おお、突然の大号泣…


ってビックリしてる場合やない!

王城くん、泣かないでー!

わたしは慌てて王城くんを抱き締める。


「シャーッ!」


しかしその王城くんの泣き声に驚いてイケメンさんがわたしの後ろから全力で威嚇する。


「うわぁーん!ごべんなざいぃ!」


それに気付くことなくわたしの腕の中で大号泣する大城くん。




・・・え、これ、どうしたらいいの?

誰か、助けてーっ!ヘルプー!


今日でちょうど丸1周年を迎えました!

まさか1年も続くなんて…去年の今頃は想像もできていませんでした。

ここまでこれたのは皆様のお陰です。

本当にありがとうございます!


2年目も頑張っていきますので、これからもどうぞよろしくお願いします!

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