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いつのまにやら聖母様  作者: 芍薬百合子ぼたん鍋
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色々あってわたしは今王都にいます。


王国にもちゃんとブラックシャドウはいるので、かくれんぼ大作戦の協力をお願いすると共に、幽閉されてあるであろう国王の行方を突き止めるためにやってきた。


王都のブラックシャドウは奴隷商。

奴隷商とか帝国以来でなんかものすごく緊張するのは、最初の奴隷商人がアレだったから仕方ないと思うの。


ブラックシャドウでは凶作の被害が大きいことを正確に把握していたこともあり、国民を奴隷として国外に逃がしていたそうだ。


隣の共和国はもちろんのこと、大河を挟んだ東の国にも逃がしてくれたとのこと。


大変だっただろうに、ご苦労様でした。


「いえ、救えなかった人の方が多かったですが…」


そうだとしても確かに助かった人がいるんだから、下は向かないで。


「そうですね…それで今回お越しになられた理由は国王様の居場所をお探しとか」


そうなの。

どうやら病に倒れたってのは嘘みたいでね、何処かに幽閉されてれんじゃないかって話が出てるんだけど思い当たるところはない?


「所在につては存じ上げてます」


・・・・・


ごめん、ちょっとなに言ってるのか理解できないな。

分かりやすい言葉でお願いしてもいいかしら?


「はい。えー、居場所、知ってます」


・・・・・


マジか。


えっ、それってちなみに極秘事項なんだよね?


「一応、そうなんだと思います」


一応ってなに?

そうなんだと思うってどういうこと?


「実は、3か月ほど前にとあるブタ貴族が連れてこられまして当商会で保護しております」


「はい。そらはもう丁寧に保護いただいてます。あ、お茶をお持ちしました。どうぞ」


あ、どうも、ありがとうございま、すっ!?

えっ?ちょ、もしかして、国王様っ!?


「はい。国王です。あ、熱いのでお気をつけください」


これはご丁寧にありがとうございます…

じゃないわっ!なんで?どういうことじゃ!?


「ブタ貴族がもう養えないと言って連れてこられまして。どうやら国王様は貴族の間を随分とたらい回しにされていたようでございます」


まさか、そのブタ貴族は国王様だって知らずに商会に連れてきたとか?


「そのまさかでございます」


おーまいがー。

そんなことあるんかーい。


「あるんですよね。これが。驚きですよね」


なんと、お茶を持ってきてくださったイケメンが国王様でした。


いや、当の本人がけろっとしすぎじゃない?

っていうかもう自由の身なのに、今だに奴隷商にいるってどうゆうことよ?


「いやぁ、お恥ずかしい話。国王に就任して半年で取っ捕まりまして、何をどうしたらいいかさっぱりなんです。今はこちらの商会の協力で側近たちの行方を探していただいてる状況でして」


側近って、右腕的な人とか?


「そうです」


はたまた、王国軍団長的な人とか?


「いてくれれば頼もしいのですが」


「我々ブラックシャドウも行方を探しているのですが、今だに見つけられないのです」


・・・所在について存じ上げてます。


「「えっ?」」


居場所、知ってます。












ラヴィルシャフト王国の全ての村が無人と化すのではないかと思われたいた大規模な失踪事件だが、神は王国を見捨てなかった。



病に倒れていたと思われていた国王が戻ってきたのだ。



国王が戻ってきたことをきっかけに、消えたはずの民も王国に戻ってきたのだった。


そして、戻ってきた国王の元。


それまで横行していた貴族たちの不正が次々と暴かれ裁かれ、民の尽力もありラヴィルシャフト王国は驚異的なスピードで再興していく。



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