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いつのまにやら聖母様  作者: 芍薬百合子ぼたん鍋
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倒したといえるかどうかあやしい結果に私たちの間に微妙な空気が漂う。


そんな空気を気遣ってか、シルバくんは無言で弓を回収して、ネズミは美味しくないし使える素材もないとのことでフェルくんが手早く埋める。


ん、なんで、ネズミ埋めるのかな?


「そのままにしておくと魔物来る。」


「他の魔物が寄ってきて、被害が出てしまう場合があるのでなるべく後始末するんですよ。」


私は2人の仕事が終わるのを待って道に戻り町に向かう。


その後も気まずい雰囲気が残る中、相変わらずこまめな休憩を挟みながらその後は魔物に出会うこともなくひたすら歩き続け、足がガクガクして限界を迎えようかというタイミングでついに目的地の町に到着した。

予想よりも遅い到着で、空は紺寄りのオレンジになったていた。


「お疲れさま。」

「よく、頑張られましたね。」


町に着くと2人が労ってくれた。

本当になんていい子たちなんでしょう。

うん。でもなんか、ごめんなさいね。


この町に宿はないのだが、大抵の町や農村には旅人が泊まれるように町の外れに掘っ立て小屋が建っている場所があるそうだ。

第一村人に場所を聞いて早速掘っ立て小屋に向かう。


掘っ立て小屋に向かう途中で小さな祠を発見。

教会がない場所ではこういった祠で神様を祀っているそうで。

ちなみにこの町で祀っているのはの農業と豊穣の神様らしい。


祠にむかって手を合わせ、旅の安全を祈っておく。

専門外ですみませんが旅が無事にできますように。

よろしくお願いします。


教会で祈ったときのように、からだの奥に温かなものを感じたがやはり目に見える範囲で特に変わった様子なかった。


町の外れに到着すると、私が予想していたよりもしっかりした小屋が数件ほど建っていた。


とりあえずその中のひとつに入ってみる。

一間しかないが、真ん中には囲炉裏みたいな火を起こせる場所もあって思ったより快適に過ごせそう。

中に入ると疲れていたので、私はすぐに横になってしまった。

ここでも使い物にならなくなった私はそのままに2人はテキパキと動いていた。


『イグニッション』


シルバくんがなにか唱えると囲炉裏に火がついた。

え、火の魔法のスキルなんて持ってなかったよね?


「これは生活魔法なので、火のスキルがなくても使えるものなのです。」


火をつける以外にも灯りをつけたり、身体や身の回りのものをキレイにできる生活魔法もあるらしい。


え、なにそれ、めっちゃ便利じゃん。


「やってみますか?」


やるやる、やってみたいです!

わたしは疲れて横になっていた身体を起こし、シルバくんに早速教えてもらうことにした。





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