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いつのまにやら聖母様  作者: 芍薬百合子ぼたん鍋
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翌日。


わたしたちは教国へ向かう。


今回は水川さん、十朱くん、レオくんが最初にハンサママ輸送で教国へ向かう。


次に王城くん、フェルくん、ガルくんで最後にわたしとシルバくん、アセナさん、ハンサちゃんとなった。


順番が来るまでの間に、道の舗装以外の土魔法の活用方法として畑を耕してみたが、これも上手くいった。


そんでもって、やっぱりそんな風に魔法を使うなんてと驚かれた。


いやいや、出来ることはどんどん活用していきましょうや。


ちなみに土魔法に適正のある茶山さんやカーザの人たちになんとなくやり方を伝えれば、あっという間にコツをつかんでサクサクっとやっていた。




そのようすを見ながら、わたしは皆の魔法の発動範囲ってそんなに広いのかと、ちょっとショックを受けながらカーザを後にした。




カーザに到着したときと同じく辺りが真っ暗になったころ教国の教会本部に到着すると、聖女様方が出迎えてくれた。


帝国でのあれこれを報告して、その日はそのまま教会に泊まらせてもらうことになったのだが…


何故か聖女様方と一緒に寝ることになった。


ジャンヌは早々に眠りについたのだが、残りの2人から男ばかりの中で紅一点で旅をしていることについて根掘り葉掘り聞かれた。



「「それで、ユウリ様の本命はどなですか!?」」



聖女とはいえ、そういうが気になるお年頃なのね。


しかし彼女たちが期待するような話があるわけもなく。


2人は本当に何もないことを知るとガッカリした様子で眠りについていった。


人はそれをふて寝という。


悪いことをしたような気持ちになるが、ないものはないんだから仕方ない。


適当なことを話して、それがバレた時の方がわたしには死活問題なので真実しか語れないのです。


ごめんよ。乙女の夢を壊してしまって…




翌日わたしたちは聖女様方と教皇様に挨拶すると、シイナさんのお店に向かった。


お店に入ると、以前と同じ店員さんがわたしたちに気づきソファーに案内されシイナさんを待つことになった。


今回は案内された場所にはわたしたちの他にもなん組かお客様がいて、売り場にも人が多くいるような気がする。


なにやらお忙しい様子。


水川さんは初めは大人しくしていたが、売り場の方が気になるようでソワソワしていた。


シイナさんが来るまで売り場を見てていいよ。


「あざっす!」


わたしの提案にすぐさま売り場に向かった水川さんは普段はちょっとというかかなりチャラい感じだが、服を見る眼差しは真剣そのものだった。


残ったわたしたちは雑談タイム。


しばらくすると、シイナさんとサクヤさんがやってきた。


やべ……サクヤさんのことすっかり忘れてた。


とりあえず、レオくんに水川さんを呼び戻してもらいシイナさんに紹介する。



「はじめまして、水川蒼生です!オレと結婚してくだ、ちょ、咲来さん痛いっす!」



わたしは水川さんの頭をはたくと、耳を引っ張った。


おま、今何を言おうとした!?


「何言って、結婚を申し込もうと…」


バカヤロー。会ってすぐに求婚するやつがいるか!


「ここにいますけど」


くっ、お黙り!シイナさん、すみませ…


「私でよければ喜んで、お受けいたします」


・・・・・


オッケーなんかーい。



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