表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いつのまにやら聖母様  作者: 芍薬百合子ぼたん鍋
168/210

168

微妙な空気になったしまったが、とりあえず本来の目的である帝王様からのおじいちゃんの現場復帰要請を伝える。


「まだ、こんな老いぼれを必要だと言っていただけるとは光栄です。私の全てを帝国に捧げる所存です」


じゃ、そのように帝王様に伝えます。

えっと、帰る前に一つ聞いてもよいですか?


「私が答えられることであればなんなりと」


初めて会ったときとキャラが随分違う気がするんだけど。


「お恥ずかしい話。あの時は色々と行き詰まっておりまして、その、聖母様を前に気持ちが高ぶったといいますか、少々ハメを外してしまいまして…」


なるほど、なるほど。

でもわたし、あの時のおじいちゃん嫌いじゃないよ。


「ご勘弁を…」


顔を真っ赤にしたおじいちゃんにわたしは感謝を述べる。


でも、おじいちゃんが助けてくれなかってらわたしはとっくの昔に天に召されてたと思います。

色々とご尽力くださり、ありがとうございました。


「いえ!そんな、お礼を言われるようなことは何一つしておりません!」


いや、いっぱいしてもらいました。

わたしは最初にあなたに会えて本当に幸運でした。


「そのように、言って頂けるだけで…」


そう言っておじいちゃんは目を潤ませて、言葉を詰まらせた。




落ち着いたおじいちゃんは色々と準備してからお城に伺うとのこと。



とりあえずお使いは終了という事でわたしたちはお城に戻り、おじいちゃんに復帰の了承を得たことを帝王様に報告した。



ちなみに帰りの道中、わたしたちは色々な気まずさから無言だった。


目をそらされたことなんか全然気にしてないんだからと思いつつ、もう少しちゃんとしようと思いました。





明日はいよいよカーザに向かうわけだが、その前に皆に確認しておこうかな。


英雄さんたちだけじゃなくて、皆の今後の希望について。

ってことで皆に集まってもらって話をすることにした。



えー、皆さん。

帝国からの追っ手もこれで無くなりました。

今後について話し合いたいと思います。


「ユウリ様」


はい、なんでしょう。シルバくん。


「私たちは用済みということでしょうか」


ん?


「旅のおともはもう出来ないのですか?」


んん?


「私たち以外に誰がユウリ様の面倒を見ることが出来るでしょうか?いえ、無理です。不可能です!」


ちょっ、


「ユウリ様の常軌を逸した言動」


・・・


「本能のままに何をしでかすか分からないユウリ様をお止めできるのは私たち以外におりません!」


・・・・・


「そもそもユウリ様が聖母様だから一緒にいるのではないのです」


えっ…


「大体、こんな危険人物を野放しになど出来るわけが無いではありませんか!」


・・・・・


おいこら、誰が危険人物じゃっ!

黙って聞いてれば言いたい放題言いおってからに。


なんじゃ!そんなに不満があるなら奴隷契約を解除してやんよ!好きなようにしたらエエがな!


「いえ、それは困ります」


あん?


「私はユウリ様に救って頂いたときから全てを捧げると誓ったのですから。皆はどうです?」


「シルバズルい。ユウリ様、ずっと一緒にいたい」


「私も、これからもユウリ様のお役にたちたいです」


「オレはユウリの姐さんにまだまだ恩返しがしたいんだけどな」


シルバくんの問いにフェルくん、レオくん、ガルくんが答える。





わたしはあまりの恥ずかしさに部屋から逃げ出した。



急になんなのさ!意味わかんない!

全然嬉しくなんかないんだからねっ!


ばかーっ!!



PV150,000&ユニーク15,000突破しました。

皆様、ありがとうございます。

これからも頑張りますのでよろしくお願いします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ