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いつのまにやら聖母様  作者: 芍薬百合子ぼたん鍋
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翌朝、昨晩のドタバタのせいで眠さMAXで目覚めた。


半分寝たまま朝食をいただき今日は馬車で女王の屋敷に向う。


屋敷に到着する頃には馬車で一眠りしたおかげでようやく頭が動き出した。


そして、ハンサちゃんの姿が見えないことに気づく。


ハンサちゃんがいないと騒ぎ出すわたしにレオくんから恐ろしい報告がもたらされた。


「ハンサはアセナと共にカーザに旅立ちましたけど」


なんやて!なぜ止めへんかったんや!


「アセナと一緒にお出かけ出来ると喜んでいましたけど、止めた方がよかったでしょうか?」


くっ、そんなこと言われたらなんも言えないじゃないの。


確かに可愛い子には旅をさせよって言うし、ハンサちゃんには外の世界を見せてあげたい気持ちもある。

たけど、それはこっちの心の準備も万全な状況で送り出したかったわけで…


超複雑!


全然気持ちの整理がつかないまま、メイドさんに案内され前回と同じでっかいテーブルが置かれた部屋に通された。


そこには以前よりツヤツヤ、イキイキした王女様がいた。


うん、随分と充実してるようでなによりです。


王女様のお姿を見ていい意味で肩の力が抜けたわたしは気持ちを切り替え、挨拶が済むと早速報告を聞くことにした。


ブラックシャドウのほうでも英雄たちがカーザに入ったことまでは把握していた。


そして、やはりというか追っ手がかかっていることが判明。


「帝国も英雄様方がカーザに入ったことをそろそろ突き止めているのではないかと思われます。」


こうなると英雄たちが追っ手と遭遇するのが先か、アセナさんかカーザの皆さんに保護されるのが先か…


とりあえず、今は出来ることをやるしかない。


ブラックシャドウにはこちらからのお願いとして、アセナが今後英雄たちの護衛につくことなったことを伝え出来る限り移動状況を把握してもらうように依頼する。


「承知いたしました。最優先事項として対応いたします。」


最後に王女様に様々な事に対する感謝とまた戻ってくることを約束してわたしたちは一路教会へ向かった。




教会に着くとすぐにケビンを呼び出す。

昨日の夜は本当にすまんかった。


"いえいえ、間に合って良かったです。"


セウトだったけどね。

で、これから教国に向かうんだけどひとつ確認。

ケビンからアセナに連絡って取れるもんかね?

確か眷属だとか言ってたけど。


"もちろん、取れます。ただ頻繁にとはいかないので、最短でも一月に一度が限界ですが…"


たとえ一月に一度でも連絡が取れるならありがたい。

早速この後伝言をお願いしたいんだけど大丈夫かな?


"昨日は私が神託を行ったわけではないので大丈夫です。"


せやったな。


伝言は英雄たちに追っ手がかかっているから護衛には細心の注意を払うこと、先ずはゼロスさんとお姫に会いに行くこと。


最後に、一番重要なこと。


ハンサちゃんのことはしっかり面倒を見るようにとよーく言い聞かせておいて!


"しょ、承知しました!"


絶対だからねっ!

よし、それじゃまた一週間後くらいには教会に寄るからよろしく。


"分かりました。お待ちしてます。"


ケビンとの会話が終了して、振り向けばみんな揃って拝んでいた。


うん。もう触れないからね。

わたしは拝む皆の脇を抜けてながら声をかける。


時間がないんだから行くよー!


教会を出たわたしたちは再び教国へと旅立った。






っていうかアセナさんが眷属ってほんとやったんやな…



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