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いつのまにやら聖母様  作者: 芍薬百合子ぼたん鍋
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なにがなんだか…


まずは落ち着いて、分かったことを整理してみよう。


①ゆみちゃんの小悪魔キャラは設定。

②本当は魔法の神様だけど呪われてて魔王ってことになってる。

③でもわたしが呪いの一部を破壊したので会えた。

④魔王になったのはケビンが原因みたいなもの。

⑤わたしはケビンやゆみちゃんによって召喚された。


あれもしかして分かったことの方が多いかもしれないのでは?と少し思考がおかしくなり始めたわたしに向かって白い鳥さんがピヨピヨと歩いてやってくる。


そしてわたしの目の前まで来ると


"ごしゅじんさまがごめんないさい"


と羽を器用に前に持ってきて人間なら土下座と思われる体制で謝罪の弁を述べた。


うわ、鳥が喋った!と思ったけど、そう言えばゆみちゃんが眷属って言ってたなと思い出し、アセナさんと同じですねと納得すると同時にそれで納得出来るあたりわたしもだいぶこの世界に染まってきてるなぁと思ってしまった。


そして、冷静に考えるとやっぱり全然分からないことの方が多いなと思った。


色々片付けなければいけないことが山積みだけど、とりあえず土下座の体制のままこちらをチラチラ見てくる鳥さんからかな。


鳥さん、鳥さん。

とりあえず、知ってることを洗いざらい吐いてもらっていいですか?


"はい!けっ!ぱっ!"


あ、リアルに吐かなくて大丈夫よ。

知ってることを話してくれればいいのよ。


"あ、そうなんですか?えーっと、きのうけんぞくにしていただいたて、まじゅつのよりしろになってました!"


・・・ほ、他にはあるかな?


"きづいたらここにいたのでわかりません!"


うん。結局なんにも分からないということが分かった訳だな。

もう色々諦めよう。分からないものはこの際ペイだペイ!


はい、次!次!


ちなみに鳥さんは名前をハンサちゃんといってこのままわたしと一緒に行動することになった。

ぶっちゃけゆみちゃんの元への戻り方もなにもかも分からないんだから仕方ない。


このハンサちゃん、お母さんが伝説の鳥って呼ばれてるとかなんとか。

まだ生まれて間もない100歳の女の子で初めて巣から出たらあれよあれよという間に眷属にされてしまったそうだ。


ゆみちゃん、なんてことしてんだい…


しかしハンサちゃんは


"おつとめがんばります!"


と意気込んでいて、その姿に目尻が下がってしまったのは仕方ないと思うの。


気分は孫の成長を見守るおばあちゃんです。


これで、ゆみちゃんと鳥さんについては終了。

次は呆然としてる皆だな。


おーい。聞こえてますかぁ?


・・・


ダメだ。話しかけたが反応がない。

まぁ、訳のわからいことに慣れてきたとはいえ今回ばかりは色々衝撃的だったんだろうて。

会話が出来るようになるまでこのまま放置しておいてあげよう。


あとはマダムだけど、勝手にお屋敷をうろつくのはマズイだろうからこのまま部屋で待機してた方がいいかな。


もうこれ以上出来ることはないと判断。

待つ間、わたしはハンサちゃんとひたすらお話することにした。


そんな感じでお話しして仲良くなったハンサちゃんの定位置はわたしの肩に決まった。


素直でとっても可愛いから目に入れても痛くないなぁ。


"おめめにはいればいいですか?"


そう言ったら本当に目に入ろうとしたから、例えでなので実際は入れないことを教えてあげた。


"はいれないですか…"


もう少しでハンサちゃんのくちばしとわたしのおめめがこんにちはすることろだった。


残念そうなハンサちゃんに、『ヒール』すればいけるかもしれないと本気で考えた。




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