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いつのまにやら聖母様  作者: 芍薬百合子ぼたん鍋
105/210

105(番外編1)

シルバくん視点です。

私の名前はアウェスシルバと申します。

見た目は人族でいえば17歳くらいですが、実年齢は200歳のハイエルフで、ユウリ様にはシルバくんとお呼びいただいております。


普通200歳と言えば人族であればすでに寿命を迎える年齢ですが、ハイエルフの平均寿命は1000歳なのでまだまだ若造の部類でございます。


そんな私達ハイエルフは北と南の大陸を隔てている森の奥でひっそりと暮らしており、特別な能力がありました。


それは精霊と呼ばれる森羅万象に宿る魂の存在の力を借りることができることでございます。


しかし、残念なことに私には生まれてから一度も見ることも声を聞くことも感じることも出来ませんでした。

その為肩の狭い思いをしており、思いきって憧れの聖母様の足跡を辿るため100歳の時に里を出て旅をするにしたのです。


幸い弓と魔法がそこそこ使えたこと、森の暮らしの中で培った探索や隠密のおかげで、魔物退治も大変なことではごさいませんでした。


ただ、幼い見た目とハイエルフということで人族の町では苦労することも多かった為、時には実力行使せざるを得ない場合もありました。


村を出てから数年後。

私を慕ってくださる方がいつの間にか増て、一緒に聖母様の情報を集めの手伝いを申し出てくださいました。


さらに月日が流れて、気付けば私の元には大陸中の情報が集まるようになり、色んな方から力を貸して欲しいと言われるとこが増えていきました。


いつの間にか巷では私達のことをブラックシャドウと呼ぶようになっていました。


この頃になると聖母様の情報が届けられることは少なくなり、私は思いきってブラックシャドウを抜けて集めた情報を元にさらなる聖母様の足跡を辿るべく一人旅を再開することにしたのです。


この時私は150歳でした。


私は情報を元に大陸の様々な場所を巡りましたが、ブラックシャドウを抜けた後も私の元には情報が届けられました。


そして、200歳を迎えたとき。

帝国で異世界から英雄を呼び出す召喚を行うという情報が届いたのです。


英雄と聖母様は異世界より召喚されることは有名な話でしたので、もしかしたらという思いで私はすぐに帝国に向かうことにしました。


しかし、帝国で私は瀕死の重傷を負い死を覚悟しましたが、ここで運命の出会いを果たしました。



聖母様であるユウリ様との出会いです。



あの時ユウリ様にかけていただいた『ヒール』は私の全てを癒してくださいました。


そして、この日を境に私には精霊の気配をうっすらとですが感じることが出来るようになったのです。


さらに幸運なことに私はユウリ様の奴隷として共に旅をすることになりました。


私と共に奴隷となった犬族のフェルディナンは『ヒール』をかけていただいたときから聖母様であると確信していました。


ブラックシャドウからの情報から英雄と同時に異世界から召喚されたことは分かっておりましたが、どうやらその事については秘密にされたいようでしたので、私達は触れることはしませんでした。


異世界から召喚されたことなど些細なことでしたから。


ただ異世界から召喚されたとはいえ、あまりにも常識がないことと、突飛な行動と決断力で目を離すことができせません。


どうやらユウリ様ご自身は頑なに聖母様であることをお認めになられていないようですが、それも時間の問題とかと。


なぜなら、私のステータスには聖母(仮)の加護という素晴らしい加護があるのですから。


(仮)なのはユウリ様がお認めにならないことの他にも、まだ聖母様としての威厳などが足りないことも関係しているのかもしれませんが。


私の注意を小姑だ何だと文句ばかり申しておられますが、ちゃんと聞いておられるのは存じております。




まぁ、例え(仮)のままでも、まして聖母様ではなかったとしても、私アウェスシルバはユウリ様をずっとお守り申し上げます。




次は本編の予定です。

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