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アーシャへ。

　良い職場みたいで安心した。返事遅くなってごめん。丁度収穫が最盛期に入ってきた所で、中々返事を書く時間が取れなくて。

　パンプキンもクマラも今年も美味しく出来たから手紙と一緒に送るよ。あと、おばさんが秋咲きのローズで染めた薄い赤色のレース編みもアーシャの為に編んだから、一緒に入れておくから。

　ちゃんとおばさんにお礼と近況報告の手紙出しなよ？

　こっちにはいつも手紙なのに、おばさんには一言二言書いただけの絵葉書だなんて寂しいでしょ。

　アーシャの事だから「だって恥ずかしいじゃない！」とか言いそうだけどね。それとこれとは別だよ。

　黄金色の畑は収穫がもう終わってしまったから、今は泉の傍のキンモクセイが見頃だね。

　封筒に少し入れておくから、アーシャにも匂いが届くと良いな。あ、そうだ。キンモクセイのポプリも送るよ。そうしたら首都でもこっちの匂いが嗅げるでしょ？

　首都の人がどんな香水使ってるか知らないけど、アーシャには変な香水よりもキンモクセイの匂いの方が似合うから、背伸びして似合わない高い香水なんて買わないように。

　冬に首都に行けるのを楽しみに残りの収穫も頑張るよ。

　手紙と共に幸運を。

　　　クリスより。