異変
眠そうな普通の母さん。何も変わりはなかった。
「どうしたの?夜中に悲鳴なんかあげて。」
「え、だって部屋からうめき声が・・・・」
「ああ、それはお父さんのいびきよ。」
「ふう」広志は疲れたように肩を落とした。
「寝ぼけてるんでしょ。早く寝なさい」
「ハーイ」
広志が安心したのは今の以外にもう一つ理由があった。それはあのホームページの情報が嘘だと分かったからだ。
「・・・・」でも半信半疑だった。
「もうちょっとしたらドリンクの効果が出てくるかもしれないぞ・・・・・・・もしそうだったら俺死ぬじゃねえかよ。嫌だ、俺は死にたくない。」その時は震えが止まらなくなっていた。
「気味が悪いよ。寝よ・・・・」その一日は特に何もなかった。
しかし次の日の朝、家族の様子がおかしかった。
真面目なお父さんは朝からテンションが高いし
ネットが嫌いなお母さんは2chを見てるし
早起きな妹は中々起きないし
皆、変だった。そして登校中また不可解な出来事が起きた。さっきからドスドスと地面が揺れているのだ。
その音は段々とこちらへ向かってきている。
そしてようやくその怪しき音の正体が分かった。近くに行ってみてみるとそこには10本の腕と2本の足を持った赤い巨人の様な生物がいた。
顔が恐ろしかった。虫の様な目と鋭くとがった歯、そして熱で溶けた肌と針の様な頭。なぜこんな奇妙な生物が地球にいるのか。