第四十八話
美咲達はレイブンが指差した方向に視線を向けた。
遠くに、大量の蔓を振り回している植物がみえる。
それは美咲達に気付いているようで、戦闘態勢に入っている。
「あれって・・・魔物?」
「みたいだな」
恭輔は背負っている剣を抜いた。
レイブンはその魔物を注意深く観察している。
「よし、僕と恭輔で奴の気を引きつける。その隙に美咲ちゃんは魔法で攻撃してくれるかな?」
「わかりました」
「おい、勝手に決めるな」
恭輔は勝手に決められ、不満の声を上げた。
しかし、恭輔の抗議は戦闘態勢に入っている二人に届かなかった。
恭輔は仕方なく、剣を下で構えた。
「みなさん、危険なのでここから動かないで下さいね」
美咲が集落の人々に注意を促すと、急いで一ヶ所に集まった。
美咲は魔物に杖を向け、気持ちを切り替えた。
「じゃあ二人とも、準備はいいかい?」
レイブンは魔物の様子を窺いながら、美咲と恭輔に問いかけた。
美咲は返事をし、恭輔は無言で頷いた。
「それじゃあ・・・いくよ!」
レイブンと恭輔は、魔物に向かって同時に走りだした。
ご無沙汰の更新ですが、非常に短いものしか書くことができませんでした。
すみません。