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エピソード8

「おい、正一……今どこにいる?」


『ん? どうした、アオイ?』


「話がある。すぐに会えないか?」


 アオイは震える指で通話を切り、待ち合わせ場所へ向かった。


 公園のベンチに座る正一を見つけると、アオイは駆け寄り、真正面に立った。


「正一……お前、あの幽霊のこと、本当に何も知らないのか?」


 正一の表情が、一瞬だけ固まる。


『……幽霊? なんの話だよ。』


「とぼけるな。お前が、あいつの“最後の希望”を潰したって言われた。」


 アオイは息を詰まらせながら正一を睨んだ。


「お前、本当に何も知らないのか?」


 正一の目が、微かに揺れた。

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