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おおむかし
こちらも小分けしてあげなおします。
ホーリーがこどもの姿なのには理由がある。 残虐なキラ種族のホーリーは、なんでも思い通りにして、自分がしらないことなど、この世界にないと思っていたのだが・・・・
ホーリー・グローリー・ジャッカネイプスの話をしよう。
――― とは言っても、これはホーリーがホーリー・グローリー・ジャッカネイプスになる前の話だけれど。
――― ※※※ ―――
ホーリー・グロッスリーは、キラ種族の男。
190センチ近くの長身。
すらりと伸びた手足と小さなつくりの顔。
その、優雅な身のこなしを、みなが目で追う。
まっすぐにのびた背には、光を放つ金色の髪が流れるように揺れ、ふりむいた顔にかかる髪からは、深く鮮やかなブルーの瞳がのぞく。
少しとがった鼻をあげるように、ばかにした笑いを浮かべる口はきれいな形で、その笑顔は、異種族の不運な男たちを震え上がらせ、女を虜にした。