November
掲載日:2020/12/01
November
木々や枝を縫うように
霧で紡がれた秋が朝を歩く
色美しく染められた葉が
はらはらと空に舞う
何も知らずに
何も言わずに
朝に昼にそして夜に
木々は朝に自分が裸であることに気づいて
そろりと霧で紡がれた衣を引き寄せる
惨めなはずなのに
静謐な朝に心が洗われていく
哀れに見えてもそれは戦う前の
力と意志なのだ
ほら、その証に枯れたように見える枝は
天を支えているではないか
祈りと思いが絡まった枝えだから紡ぎだされる
困憊した体にはすでに固い確かな命の芽が
厳しい冬の到来にもめげない強さを示す
もの言わず
戦いは自らの中から
落魄は許されず
確かにそして確かに
祈りは続く




