表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/28

底辺不良中学時代 (7)

 「学校に不満が有るなら、F中に転校しろ!」

学年【副主任】が怒り狂っていた。


 このF中というのは。


 私は、

中二の六月に引っ越していた。

私の父は、

それまで住んでいた家を売り払い、新しい家を建てた。

ちなみに、

服装や髪型に対する規制が、

「全然違う!」と驚いていた私の妻は、

この年に生まれた。

売ってしまった家も、

父が建てた物件なので、

母が死ぬ直前に尋ねてみた。

「苦労して建てた家をわざわざ売ってまで、

何故?

引っ越したん?」

「(家庭が崩壊していたから)心機一転したかったんだと思う」


 私の父は、

左翼教師だった。

私の家から、

南へ100メートルくらい行くと、

父が勤めていた高校が在り、

その高校の南側に、

不倫相手のアパートが接していた。

その高校から、

南へ200メートルくらい行くと、

私が通っていた小学校が在ったので、

私は、

小学校の帰りに、

『父の車が、

その不倫相手のアパートに停まっていた』

のを見た事が有る。

その時までには、

「既に別れた」と聞いていたので、

誰にも言わなかったが。


 これは、

高度経済成長期の日本人の行動範囲が、

極端に狭かった事を意味する。

そりゃ、

引っ越しするわな。


 私は、

住所を、

幼なじみのT君の家へ置かせて貰い、

正規のF中ではなく、

底辺不良中学へ通い続けた。

この住民票を移動して、

学区外の公立学校へ通うのは、

『番町小学校 → 麹町中学 → 日比谷高校 → T大』

がエリートコースだった頃からの、

伝統らしい。

日本は昔から【不正と忖度の国】だった。


 話はズレるが、

底辺不良中学の元同級生に、

住民票を父親の実家に移動して、

父親の出身高校に、

わざわざ通った奴がいた。

片道一時間以上かかっただろうに。

その高校には、

後のBO○WYの○○が居て、

ツルんでいたらしい。

こいつが死んで数十年経つので残念だ。

前述の情報通は、

○○と古くから面識が有るらしく、

○○の事を寺○と呼ぶ。


 話を戻すと。


 学年【副主任】に、

「F中へ転校しろ!」

と言われて、

私は妄想していた。

(私がF中へ転校したら、

F中の教師達は、

私の成績を見て期待するんだろうな。

その期待の転校生が、

長ラン・ボンタンで現れたら、

驚くんだろうな?)

私は、

底辺不良中学の時は、

テレビドラマの『今日か○俺は』の伊○の様な格好をしていた。

さすがに、

あの髪型では無いが。

もちろん、

『今日○ら俺は』の設定よりも、

私の方が十年くらい古い。


 私は、もう、すっかり満足していた。

最初から、

孤立無援覚悟で、

自己満足のために生徒総会で挙手し、

質問しただけだし。

何の成果も望んでいなかった。

NとAが味方になってくれただけで、十分だったのだ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ