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第五話 初めての人間

あれから一か月近くたったが、俺はずっとゴブリン狩りをしていた。


最近は魔法も強くなっていき、今ではゴブリン1匹だと3発で倒せるようになった。最初は1匹当たり10発だったから大分成長したといえるだろう。


それに俺が倒しすぎているのが理由かもしれないが最近はゴブリンの数が異常に減ってきているのだ。そしてゴブリンは前より凶暴な個体が増えている。まぁー凶暴な個体の方が経験値が美味しくていいんだけどね。


そんなことよりもうすぐ進化が近い気がするんだ!どんな進化になるのかな?下級のままだけど沢山の属性を使えるようになるのかな?それとも火属性のまま中級になるのかな?楽しみだな!!


そんなことを考えながら彼は今日も凶暴化したゴブリンを倒すのだった。








彼がいる森から出た所には大きな町があった。普段はすごい活気のある町なのだが、いまは活気がとても無かった。


理由は、森のゴブリンのせいである。この町のすぐ近くの森(彼がいる森)は、最低級のFランク、進化してもEランクのモンスターしかいなく、冒険者の中ではこの森を1人で楽に戦えるようになったら初心者脱出と言われている。


その為多くのFランク冒険者(初心者冒険者)が集まり賑わっていたが、ゴブリンの凶暴化により、冒険者ギルドがF,Eランク冒険者の森に入ることを禁止にしたのだ。


何故なら本来ゴブリンはFランクモンスターで安全なのだが、一定数以上に減らされ種の存続の危機に陥ると凶暴化して、Dランクにまで危険度があがるのだ。


そしてもう一つ怖い事が、女性を襲うようになる事だ。 


本来ゴブリンはゴブリン同士で繁殖するのだが、凶暴化したゴブリンは人間の女性をとらえ犯すようになるのだ。 


そして本当に絶滅しそうになると、町に来て女性をさらいに来るのだ。


そんな凶暴化したゴブリンの対策は繁殖するのを待つか、絶滅させるかのどっちかしかないのだ。


だから今日、腕利きの冒険者を集めて偵察を行うことにした。









冒険者たちは慎重に進んでいくと、魔法使いが魔力を感じた。そして、それを報告した。


「体長!向こうで魔力を感じました。そしてその魔力は魔法によるものだと思われます」


「何!魔法だと!しかしここには魔法を使えるモンスターはいないはずだ・・・まさかユニーク個体か!!」


「ええ、そうでしょうね。この森で魔法が使えるとなると知能がとても優れたユニーク個体でしょう。今回の件はそいつが原因でしょうね」


「そうと決まればユニーク個体を倒しに行くぞ!!負けることは無いとおもうが気を抜くなよ!!」


「「「「おー!!!」」」」


そうして冒険者たちは魔法が起きた所に向うとそこでは精霊とゴブリンが戦っていた。


「まさか精霊がいたなんて…初めて見た!!」


「魔法の原因はこいつだろうな。だが俺らがこいつを倒すことはできん。それにこいつも俺らのために戦ってくれていたんだと思う。まだ下級っぽいからゴブリンを倒しすぎるのはよく無いってわからないんだろう。説得してみるな」


「そうね。隊長よろしく」


何故冒険者たちが精霊がいると感動したり、態度を変えたというと、精霊とは人間に愛が有りモンスターらしからぬ平和を愛する知能が高いユニーク個体しか進化出来ないと言われていて、神の使徒や平和の象徴とも言われており、隊長は人間のために凶暴化したゴブリンと戦っていると判断したからだ。








あっ、進化出来るようになった。それになんか人がいるな。それに俺に注目されているな。でも敵意は無いから放置でいいか。


「ねえねえ君?」


(えっ?話しかけてきた?)


「言葉は通じるかな?」


俺は火の玉を上に撃った。


「うん。通じてるみたいだね。君はまだ精霊になったばっかだよね?君が僕たちのためにゴブリンと戦ってくれていることはわかるんだけどあとは僕たちに任せてくれないかな?ゴブリンをこれ以上倒したらもっと凶暴化してしまうだ」


(えっ。凶暴化は俺が原因だったんだ。人間も困ってるぽいし。人間に喧嘩売りたくないからゴブリンを倒すのはやめるか)


俺は火の玉を上に撃ちあげて立ち去った。

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