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架空戦国伝  作者: 佐村孫千(サムラ マゴセン)
第5章 祐藤の野望編
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27.村上島攻撃開始

それから更に数日が経ち、ようやく志太軍は細野城付近の海上まで辿り着いた。

通常の航路で進めば1〜2日ほどで到着するのだが、村上軍の警戒を恐れて遠回りの航路を進んだ為にこれほどの長い日数がかかったようだ。

先日の嵐による被害も比較的少なく済んだようで兵たちの士気も安定を保っていた。


祐藤

「これより夜襲をかける。鉄砲隊は前に出よ。船上から細野城下を狙って地獄式鉄砲の威力を見せつけてやるのじゃ。」


ちょうど時刻は真夜中の丑三つ時、祐藤は号令をあげた。


祐藤

「皆の者、用意はいいな。鉄砲を構えよ。…撃てぃ!!」


祐藤の合図と共に兵たちは地獄式鉄砲を一斉に細野城下目掛けて発射した。

この世のものとは思えぬ程の凄まじい轟音が船上では鳴り響いた。

細野城下は一瞬にして辺り一面が火の海と化し、まるで昼間のような明るさであったという。


やがて城主である明石忠益が異変に気付き始めた。


忠益

「お前たち、この騒ぎは一体何事ぞ。城下で何か起きたのか。」


忠益の家臣

「分かりませぬ。ただ、今のところ城下において火災が発生していることは確かではございます。」


城内の武将たちは、余りの急な出来事に非常に混乱していた様子である。

志太軍による攻撃を受けていると村上家が気付いたのはそれから暫くの刻が経ってからであった。


忠益

「志太軍がついに動き出したというのか。村上家の一大事にござる。早急に戦の用意をいたせ。それと米村山城の元兵衛殿と徳葉城の元阿弥殿に援軍要請の使者を出すのじゃ。」


そう言うと忠益の軍勢は一斉に細野城から出陣し始めた。

この時、迎撃対象の志太軍が未だ遠く離れた海上に布陣しているという事実を忠益は知るよしも無かったのである。

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