20.水軍の脅威
志天城へ戻った貞勝は今回の外交の報告を祐藤に行った。
祐藤
「やはり村上家の取り込みはできんかったか。村上島を手に入れるには攻めるしか方法が無いようじゃな。」
労せずに村上島を手に入れられるという期待をさほどしていなかったこともあってか祐藤は半ば諦めた表情で言った。
貞勝
「しかし村上家には信常殿が発明した鉄砲も配備されております故、苦戦を強いられそうですぞ。」
確かに村上家は先代の長馬の頃に家臣であった信常が発明した村上九条式連射鉄砲が大量生産されていたのだ。
性能面で言えば志太家で開発された志太九条式小型連射鉄砲が全てにおいて勝っているが、通常の鉄砲と比べると威力は桁違いである為、それだけでも十分な脅威となり得る。
そして祐藤はもう一つ懸念していることについて言及した。
祐藤
「それだけでは無い。恐らく奴らは充実した水軍兵も持ち合わせておるじゃろう。我らの上陸をそう簡単には許してはくれぬであろうな。」
ー水軍兵。
確かに村上島は周りを海に囲まれた島国である。
外敵は必ず海を超えて進軍する為、水軍兵に力を入れているのは間違い無いであろうという祐藤の推測である。
実際、村上家には水軍を統率する家臣団が数多くいたという。
祐藤
「うむう、今から義道に水軍兵としての訓練を命じてたとて付焼刃。水軍と対等にやり合う方法を考えねば村上家には勝てぬな。」
祐藤は頭を悩ませていた。





