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13.昇進と世継ぎ任命
村上家の九条信常を内応した翌日、扇山城で評定が開催された。
その中で祐村は義藤の業績を大いに讃え、家老への昇進を命じた。
侍大将から家老への昇進。
またしても異例の早さの出世である。
しかも今回は昇進だけではなく、義藤を祐村の長女の紅姫と婚姻を結ばさせた。
そして祐村の養子として迎え入れ、名前も祐村から一字賜り以後は志太祐藤と名乗るように命じたのである。
祐村の実子には嫡男がおらず、長女の紅姫と次女の桜姫の女子のみである。
今回、祐藤を養子に迎え入れたという事は後継者は祐藤である事を意味する。
一介の商人の使用人であった祐藤は、ものの数年間で大名の世継ぎにまで登り詰めたのである。
祐藤による天下統一の野望が間もなく始まろうとしている…。





