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架空戦国伝  作者: 佐村孫千(サムラ マゴセン)
第6章 風雲志太家編
171/550

23.立天野の夜襲戦(戦後処理)

立天野の夜襲戦は郷田直胤の嫡男である郷田秀胤が開戦時より奮闘。

郷田軍による優勢が続くかと思われたが、結果的には大軍を率いた秋庭軍を前に敗れた。


・立天野の夜襲戦結果

秋庭軍

秋庭家春→全軍総動員で本丸を陥落

今村晴正→天守にて直胤と秀胤を捕縛


郷田軍

郷田直胤→天守にて今村晴正らの手によって捕縛される

郷田秀胤→城内にて応戦するも秋庭軍に押されて天守へ退却、今村晴正らの手によって捕縛される


今回の戦いにより立天野城は秋庭軍が制圧。

立天野の地は秋庭家の領地となった。


挿絵(By みてみん)


秋庭軍によって捕らえられた直胤と秀胤は、立天野城の外へ連れ出されていた。


やがて家春が二人の元に近付き、腰にした刀を抜いた。

直胤は目をつぶり、自身の首を家春の元に差し出した。

斬首の覚悟は出来ていると言わんばかりの堂々たる態度である。


少し間を置いて家春が二人に対して口を開いた。


家春

「直胤殿と秀胤殿の処断じゃが、共に解放を言い渡す。志太家の元へと戻られるが良い。」


家春はそう言うと直胤と秀胤を縛っていた縄を先程抜いた刀で断ち切った。

この出来事に直胤と秀胤は、驚いた表情をしていた。

敵方に討たれるくらいならば自害を選ぶ覚悟をしていた二人にとってまさに想定外の出来事であったからだ。


そうして少し間を置いて直胤が口を開いた。


直胤

「家春殿よ、一つよろしいか。何故に我ら郷田家を攻められたのじゃ。教えてはいただけぬか。」


直胤の問いに対し、家春は淡々とした口調で答えた。


家春

「いかにも、此度の戦は我らにとっても不本意なものでござった。じゃが、我が秋庭家が生き残る為にはこうする他にしか道は無かった。ただそれだけじゃ。」


家春は、悪びれたそぶりも見せない開き直ったような様子であった。


秀胤

「家春殿よ、我々を解放していただいた事に対しては感謝いたす。ですが、志太家に刃を向けられた以上はそれなりのお覚悟をしていただく事になるかと。いずれ近いうちに戦場でお会いする事になるでしょうな。」


秀胤は、そんな家春に対して皮肉を込めてそう言った。


家春

「無論、覚悟は承知の上。我ら秋庭家は家名存続の為あらば戦も辞さぬ体制にござる。」


家春は、相変わらず淡々とした口調であった。


直胤

「もう良い、秀胤よ。いずれにせよ、今後の事に関しては祐藤様がお決めになられるであろう。しかし、お互いに不本意な戦いは今後も避けたいものじゃのう、家春殿よ…」


直胤は嘆きの言葉を口にし、秀胤と共に志天城に向けて歩き出していた。

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