表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
架空戦国伝  作者: 佐村孫千(サムラ マゴセン)
第5章 祐藤の野望編
118/550

51.米村山の戦い(8)

村上軍による志太軍本陣への攻撃を開始して数刻後、志太軍は村上軍に対して地獄式鉄砲を配備した鉄砲隊を前線に配備した。


祐藤

「よし、反撃開始じゃ。皆の者よ、本当の鉄砲というものを村上軍に教えてやるのじゃ。」


そう祐藤が言うと、鉄砲隊は一斉に砲撃を開始した。

細野での戦いにおいて凄まじい破壊力を誇った地獄式鉄砲が再び米村山において使用されたのである。

たちまち村上軍の布陣付近一面は火の海と化し、多くの兵が負傷するなど甚大な被害を受けた。

これに負けじと村上軍も鉄砲を持って応戦するも焼け石に水といった状態であった。


長継

「このままでは我が軍は全滅じゃ。かくなるうえは退却するしか無いようじゃな。全軍、退却せよ。」


長続は直ちに全軍退却の合図を出し、兵たちは村上城へ引き返し始めた。

その頃、志太軍の本陣を目指して単騎で進軍していた康虎がその様子を見ていた。


康虎

「どうやら長継様が退却の指示を出されたようじゃな。我が軍は圧倒的に不利な状況ではあるが、今の志太軍は油断しておるのでは無かろうか。これは逆に好機であるぞ。」


康虎の戦法。

それは全軍が村上軍を追い込むことに力を注いでいる状況であろう志太軍の空きを突いての奇襲だ。

しかし、志太軍の本陣が手薄であるか否かは現状では不明とされている。

それ故、危険を顧みぬ戦法であることは承知の上で康虎は決死の覚悟を決めていた。

村上軍の退却という状況を目の当たりにし、自身が背水の陣であるという状態が康虎をそうさせたのかも知れない。


康虎

「長継様、待っていてくだされ。必ずや祐藤の首を手土産に持ち帰ってみせましょうぞ。」


康虎は更に馬の速度を早めて志太軍の本陣を目指して進軍を続けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ